2012-01-01から1年間の記事一覧

さよならドビュッシー

作者:中山七里|宝島文庫 恵まれた家庭の中で、ピアニストを目指す遥。 親戚で同級生のルシアはスマトラの大地震で両親を無くし、遥の家に居候している。 音楽科のある高校に進学する直前、自宅が火事になり、祖父とルシアが焼死する。 遥も全身にひどい火…

さよならの週末

作者:井伏洋介|幻冬舎文庫 帝都証券の東京神田事業所は、リストラのために閉鎖されることになった。 そこに勤める従業員は解雇されることが決定する。閉鎖の発表から従業員の週末を描いた作品。 所長の片桐は妻を癌で失ってから、人生の目標を失い、自殺場…

透明人間の納屋

作者:島田荘司|講談社文庫 昭和52年の北陸の地方都市。母子家庭のヨウイチは隣の印刷所を経営する真鍋と知り合いになる。 宇宙の不思議な話、透明人間は実在するという話を真鍋から聞き、好奇心を刺激される。 ヨウイチの母は真鍋の印刷所に近づくのを嫌い…

家政婦トミタ

作者:高田侑|角川ホラー文庫 介護用品の会社を設立した小笠原明は、掘り出し物の中古住宅を購入する。 中古と言っても1億円を超える豪邸だった。 妻の美樹は大手食品会社に勤務していて、順調に昇進しており、ローンの支払いは問題なかった。 共働きで、家…

海賊と呼ばれた男(上・下)

作者:百田尚樹|講談社 昭和20年8月15日、終戦の日。 国岡鐵蔵は銀座にある石油会社の国岡商店に、疎開先から戻ってくる。 売る石油はなく、借金だけが残ったが、鐵蔵は一人の従業員も馘首にしないと宣言する。 ラジオの修理、旧海軍の残油集めなどをしなが…

愛しいひと

作者:明野照葉|文春文庫 一流企業の営業部長の夫が50歳を目前に失踪した。 妻の睦子は思い当たる節もなかったが、夫の瞭平が戻ってくる気配はない。 夫の失踪の1年後から、睦子は仕事を始めるが、社会の厳しさを思い知らされる。 瞭平は、会社から失踪した…

PRIDE(池袋ウエストゲートパーク10)

作者:石田衣良|文春文庫 池袋ウエストゲートパークもこれで10作目。最初の作品から10年以上経っている。 主人公のマコトは相変わらず、果物屋で母親の手伝いをしている。 池袋の王のタカシもガキの王のままだ。軽妙な語り口で、話は面白い。 普通なら、出…

PINK

作者:柴田よしき|文春文庫 神戸の震災で婚約者を失ったメイは、その後の混乱を乗り切り、関東の医者と結婚する。 だが、夫の転勤で再び、神戸で生活を始める。 その直後に、「そろそろ時間切れです」という差出人不明のメールが届く。 その日から、夫の食…

ひまわり事件

作者:荻原浩|文春文庫 地方の市会議員が経営する幼稚園と、隣接する老人介護施設。 議員は次の選挙対策として、老人と幼児の交流施設に改造することを決める。 急遽の決定に、働く職員も入居する老人も、園児も戸惑う。 老人施設の入居者の誠次は、妻に先…

不良録 関東連合元リーダーの告白

作者:石元太一|双葉社 舎弟が海老蔵に暴行を働き、逮捕され、俳優デビューが決まったとたん、逮捕された男の自叙伝。 ネットでは関東連合のメンバーの記述を目にすることがあって、興味があった。 作者がヤクザの息子として生まれたところから、関東連合の…

原発のツケ

日本の国民の多くは原発を無くしてほしいと思っている。 ただ、無くなってしまうと困る自治体や、関係者もいる。 技術力の蓄積が無くなってしまうことを懸念する声もある。 でも、これからも使うのなら首都圏や関西などの都市もリスクを負うべきではないかな…

自民党は人材が払拭している

報道ステーションを見ているが、昨日の石原はひどかった。 原発についても、医療にしてもこれはあかんやろというダメっぷりだった。 今日は再登板を目指す安倍だったが、これもあかん。 自分の首相時代の実績を強調して、民主党の失策を取り上げていた。 こ…

インビジブルレイン

作者:誉田哲也|光文社文庫 女警部補姫川玲子シリーズの4作目。 チンピラの惨殺事件が発生し、所轄へのヘルプに赴く姫川班。 当初は抗争とみられ、暴対課のヘルプのような形で捜査に加わる。 ところが、「犯人は柳井健斗だ」というタレこみの電話が入り、玲…

再会

作者:横関大|講談社文庫 第56回江戸川乱歩賞受賞作。 小学生のころ、ある事件に遭遇し、拳銃をタイムカプセルとして埋めた4人組。 それから23年が経った。 万季子は、4人組の圭介と結婚して、子供が出来たが、離婚をして、生まれ育った土地で美容室を経営…

世襲のくせに低学歴

安倍も小泉Jrもあかんと思う。 親が政治家で、不自由もない環境で、あんな大学しか出ていない。 根本的に頭が悪いと判断せざるを得ない。 しゃべりはブレーンがコーディネートしているだけだと思う。 政治家をはじめとして、今でも特権階級は残っている。 バ…

絶望ノート

作者:歌野晶午|幻冬舎文庫 中学生の太刀川照音(タチカワショーン)は学校でイジメを受けていた。 母親のヨーコは世間体を気にしたパートで、父親の豊彦はジョンレノンかぶれの無職。 小学校のころから、名前のせいでタチションというあだ名をつけられ、い…

巨人戦9連敗

阪神は今日も巨人に負けた。 今シーズンの低迷はもうどうでもいいが、巨人に負けるのは気にいらん。 対巨人戦で借金10を超えるのは暗黒時代の90年代にも3回くらいしかなかったはずだ。 昨年までの戦績を考えると、これは誰かの責任問題にしなければなら…

魔欲

作者:山田宗樹|角川文庫 広告代理店に勤める佐東は、敏腕ディレクターとして活躍していた。 クリエーターや営業担当者の信頼も厚く、仕事は上手くいっている。 一方で、独身の彼は、人妻と不倫関係にあり、相手の旦那のふがいなさをバカにしていた。 人妻…

さよならの空

作者:朱川湊人|角川文庫 21世紀の地球。 オゾンホールが出現し、その拡大を食い止めるため、女性科学者のテレサはある化学物質を開発する。 その物質はオゾンホールの解消をするものの、その副作用で夕焼けの色を奪ってしまうことが判明する。 夕焼けを見…

ダウン症

以下、記事引用 『胎児にダウン症などの染色体異常がないかどうか、妊婦の血液から99%の確率でわかるという新たな出生前診断が、国内の2つの病院で導入されることがわかった。 日本ダウン症協会は、出生前診断が安易に行われることに反対している。』 女…

道絶えずば、また

作者:松井今朝子|集英社文庫 江戸時代の歌舞伎小屋で起きた事件を取り上げたミステリー。 「非道、行ずべからず」「家、家にあらず」に続く3作目。 女形の荻野沢之丞は、引退の舞台に道成寺の変化モノを選ぶが、奈落の底に転落し、舞台初日に変死する。 舞…

天佑、我にあり(上・下)

作者:海道龍一朗|講談社文庫 川中島の戦いを描いた歴史小説。武田、上杉両家の視点で描かれている。 南光坊天海が、大御所になろうとしている秀忠と、次期将軍になる家光に講話をする形式で話が進む。 川中島の戦いでも、最大の激戦となった第4回だけをク…

McAfee

WEB

先週からネットに繋がらなくなった。 いったん解消したものの、また今朝からつながらない。 通信は確立しているから、ネットワークには問題ない。 McAfeeが悪さをしていることが分かった。 シマンテックは勝手に更新を実行していたので、金を返してもらって…

高校野球

大阪桐蔭が春夏連覇を果たした。大阪出身なので、素直に喜べる。 準優勝は青森の光星学院で、3期連続の準優勝。あと少しで無念だろう。 でも、青森の人たちはどう思っているのだろうか?たぶん応援はしていないと思う。 チーム内の主力が大阪出身で、大半が…

汝、隣人を愛せよ

作者:福澤徹三|徳間書店 大学講師の真壁は、助教授昇進を当て込み、中古のマンションを買った。 入居直後から、「静かにしてください」という無記名の当初をポストに入れられる。 真壁は大学生になった息子が下宿しており、妻と二人暮らしで、非難を受ける…

金融探偵

作者:池井戸潤|徳間文庫 失業中の元銀行員が身近で起きる事件を解決していく短編集。 そこそこ面白いけど、この作家の作品の中では、たぶん一番面白くないだろう。 この作家との出会いがこの作品だとすると、傑作を見逃してしまうかもしれない。 というわ…

貴船の川床

先週は夏休みで大阪に戻っていた。 で、以前から行ってみようと思っていた京都の貴船の川床に。 友人に頼み、五山の送り火の日のお昼に予約を入れてもらった。 出町柳から、叡山電鉄に乗り、30分ほどで貴船口に到着。 店の車の出迎えがあったが、道が狭く、…

百年法(上・下)

作者:山田宗樹|角川書店 原爆を6発落とされ、壊滅した日本。敗戦後、アメリカの不老不死技術「HAVI」を導入する。 見た目は20代のまま、永遠の命を得たが、世代交代は進まず、社会格差が広がっていた。 そのため、国は「HAVI」の施術を受けたものは100…

残穢

作者:小野不由美|新潮社 実録ホラーというべきか、一風変わった作品。 知り合いのライターが入居したマンションの和室に人の気配がする。 調べてみると、その部屋ともう一つの部屋の入居者の入れ替わりが激しかった。 さらにその近くの団地にも、人が居つ…

韓国大統領が竹島上陸

他国の領土に不法侵入する指導者が隣国にいるのは驚きだ。 主張するのはいいが、本当に上陸するとは狂っているとしか思えない。 当然、日本は抗議をしなければならないが、政府は強硬な方策は出せないだろう。 ここはマスコミにがんばってもらい、韓国系のタ…