2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

猿猴

作者:田中啓文|講談社文庫 聖徳太子による人類滅亡の予言、豊臣秀吉の隠し財宝。 それらには、猿による人類支配の道筋が示されていた。 登山を生きがいにしている奈美江は、幼いころから自分に呼び掛ける声が聞こえていた。 妊娠しているのにも関わらず、…

岳飛伝

作者:北方謙三|集英社 「水滸伝」19巻、「楊令伝」15巻と続き、これで終わりかと思っていたら、この本。 楊令は暗殺され、ライバルの岳飛は右肘を失う。梁山泊の人物も少なくなった。 正直なところ、まだ続けるのかという気分だったが、北方水滸伝の世界は…

探偵はバーにいる

作者:東直己|ハヤカワ文庫 今から20年前の札幌を舞台にした、少し軽妙なハードボイルド。 主人公はススキノで、便利屋かつ探偵まがいの生業をしている28歳の北大中退の男。 腕っ節はそこそこ強いが、朝から酒を飲むアル中だ。 北大の後輩の原田という男が…

誘拐

作者:五十嵐貴久|双葉文庫 旅行代理店に勤める孝介は、リストラを推進するため、一人で中高年の社員に退職を勧めていた。 リストラされた社員が一家心中し、孝介の中学生の娘も飛び降り自殺をする。 孝介の娘と、リストラされた社員の娘は親友だった。 孝…

コンプガチャ

携帯をあまり使うことはないから、あの小さい画面でゲームをしているのは異常だと思っていた。 それが、カードゲームのコンプガチャとかいう、レアカードを得るために多額の課金が問題になった。 世間の批判にさらされると、あっさりと止めるとのこと。 これ…

営業の電話

仕事中に名指しで、「資産運用のためにマンションを買いませんか」という電話がかかってくる。 運用するほどの資産があれば、賃貸などには住んでいないし、誰かと勘違いしているのだろうな。 適当にあしらって切っているが、たまにしつこい奴がいる。 「人の…

三匹のおっさん

作者:有川浩|文春文庫 還暦を迎えた幼馴染の3人組。 剣道の達人のキヨは、大手建設会社を退職し、子会社のアミューズメント施設の嘱託となる。 柔道家のシゲは、居酒屋の主だったが、現在は息子に店を任せている。 機械いじりが好きなノリは、個人経営で怪…

チェーン・ポイズン

作者:本多孝好|講談社文庫 30代後半のOLの高野章子は、人生に絶望し、会社を辞め、自殺することを決意する。 誰からもかまってもらえず、ブログでも暴言を書きこまれ、人生に嫌気がさした。 夜の公園で「死にたい」と独り言をもらすと、「本当に死ぬのなら…

Dark Sky『Living&Dying』

ドイツのハードロックバンドによる2005年リリースの作品。 バンドロゴもジャケットもダサい。ジャケットのメンバーの写真もおっさんだ。 ハズレ臭がプンプンするが、時々こういうものの中で、当たりがある。 イントロとオープニングの曲は平凡だが、3曲目の…

公務員の刺青

大阪市の公務員に調査したところ、100人以上刺青をしていたとのこと。 思ったより少ないが、公務員を続けるのなら、入れ墨は不味いだろう。 これは消すべきだ。いやなら公務員を辞めろ。橋下はもっともなことを言っている。 個人の権利を主張して、そのまま…

聖女の救済

作者:東野圭吾|文春文庫 人気シリーズの5作目。資産家の男が、自宅で毒物で殺害される。 離婚を突き付けられていた妻が真っ先に容疑者となるが、鉄壁のアリバイがあった。 毒物混入の経路の操作に行き詰まり、現場の刑事は大学教授の湯川に協力を求める。 …

杖下に死す

作者:北方謙三|文春文庫 大塩平八郎の乱を描いた歴史小説。 江戸の隠密としてやってきた光武利之と、大塩平八郎の養子の格之介との交流が主題となっている。 剣客でもある利之は、父の命で大阪にやってきて、父の知り合いの西町奉行の元に居候する。 そこ…

赤い人

作者:吉村昭|講談社文庫 すでに亡くなっている作家だが、まだ読んでいない作品も多い。 これは題名も初めて見る作品だった。 明治維新の混乱期に、犯罪者を収監する場所が不足した政府は、蝦夷の地に刑務所を設立することを決める。 役人を派遣して、農耕…

9.11倶楽部

作者:馳星周|文春文庫 救急救命士の織田は、路上で倒れていた少女を助ける。 少女は笑加といい、不法入国の中国人の娘だった。 彼女は同じ境遇の少年たちと、大久保で共同生活を送っていた。 都知事は、新宿浄化の名目で、不法滞在の外国人を国外退去させ…

張り込み姫 君たちに明日はない3

作者:垣根涼介|新潮文庫 企業のリストラを請け負う会社の面接官の村上の活躍を描いた3作目で、4つの中編が収録。 「ビューティフル・ドリーマー」は全国展開する語学学校に勤める女性社員がターゲット。 「やどかりの人生」は大手旅行代理店で中堅層を対象…

さよならが君を二度殺す

作者:黒井卓司|角川ホラー文庫 1976年に四国の山間部の村で起きた5人の子供と主婦の失踪事件。 12時間後に無事発見されるが、5人は失踪した時の記憶を失っていた。 それから30年以上経ち、当事者の慎吾は東京で生活をしていた。 妻をひき逃げ事件で亡くし…

若者の仕事がない

相変わらず、新卒の就職状況が思わしくない。 自分の職場を考えても、この10年で新卒は数人しかいない。 補充は中途が圧倒的に多い。それも経験のある営業職か、最初からリーダーになる人だ。 こうなってしまったのは、パソコンの普及にあると思う。 自分が…

覇王の番人(上・下)

作者:真保裕一|講談社文庫 作者初の時代小説で、明智光秀を主人公にしたミステリ仕立ての内容となっている。 光秀が美濃の斎藤道三の元にいたところから始まり、朝倉家に出奔し、不遇をかこつところが描かれる。 朝倉家にのちに将軍となる足利義昭がやって…

罪火

作者:大門剛明|角川文庫 若宮は30代半ばで、かつて少年時代に殺人事件を起こした過去があった。 被害者と向き合い、修復療法に参加する小学校の校長の理絵と出会い、表向きは更生していた。 だが、正社員として就職できず、食品工場では、年下の上司から、…

塩谷って誰?

二股俳優らしいが、この人のことは知らない。 芸能ニュースで取り上げるほどのネームバリューもないと思うし、くだらない。 ニュースバリューもないと思うのだが。

新宿

昼過ぎに、散歩がてらに新宿に行く。 雨が降りそうだったので、アルタまで歩いて引き返したが、人が多すぎる。 田舎から出てきているのか、車輪のついたトランクを転がしているのは邪魔でしかない。 意味もなく新宿に出てきたことを悔やんだ。 抜け道の新宿2…

奔る合戦屋(上・下)

作者:作者:北沢秋|双葉文庫 「哄う合戦屋」の続編だが、時系列では主人公の石堂一徹の若き日の活躍を描いている。 北信濃の豪族の村上良清の配下に、石堂一徹という武将がいた。 彼は、家中の勘定奉行の次男で、19歳だが、人並み外れた体型に、抜群の武芸…

安モンの移動手段

はてなのポイントが足らないのか、カウンターが消えてしまった。 そんなにアクセス数もなかったから、なくてもいいが、別のサービスに移ろうかな。 高速バスの事故で、格安運賃が問題になっている。 交通事故の死亡者数は年間1万人で安定推移している。 確か…

迷宮警視正

作者:戸梶圭太|徳間文庫 定時制高校に通う生徒が殺害され、教師の小山の元に怪しげな連中が訪れる。 星乃神警視正と名乗る、光を嫌うドラキュラのような男は、部下を使い、調査を始める。 聞きこみの途中、頭の悪い生徒に対して、人間性を叩きつぶすような…