2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

あわせ鏡に飛び込んで

作者:井上夢人|講談社文庫 90年代前半に発表された短編を収録したサスペンス作品。 「あなたをはなさない」は瞬間接着剤を使ってひっついてくる女性の恐怖。 「ノックを待ちながら」は借金を逃れるために偽装殺人を行う話。 「サンセット通りの天使」は盗…

眼の大きさの違う人

「眼の大きさの違う人は悲惨な死に方をする」 そんな話を聞いたのはもう20年以上前になると思う。 どこで誰から聞いたかは忘れてしまったが、これは何となく印象に残っていた。 その後、悲惨な事件の被害者の写真を見て、「ああ、そうなのか」と感じたことが…

怪物が覗く窓

作者:吉村達也|集英社文庫 あらすじ 東大出身のエリートを父に持つ良太は、高校を中退し、家に引きこもるようになる。 引きこもりを始めて3年後、向かいの家に若い女性が引っ越してきた。 彼女に声をかけようと、3年ぶりに家を出て、ストーカー行為を始め…

ありふれた魔法

作者:盛田隆二|光文社文庫 あらすじ 城南銀行の五反田支店で次長を務める44歳の智之は、部下の茜から相談事を受ける。 茜の担当する顧客からクレームを受け、箱根まで同行してほしいと頼まれた。 箱根まで謝罪に訪れ、東京に帰る車中で、智之は茜に恋心を…

禍記(マガツフミ)

作者:田中啓文|角川ホラー文庫 あらすじ 幻の古史古伝「禍記」の存在を聞かされた編集者の恭子は興味を示す。 だが、そのことを教えてくれた老作家は失踪し、周りは恭子を敬遠するようになる。 恭子の存在は幕間に語られ、本編では5つの話が展開する。 「…

誰よりも強く抱きしめて

作者:新堂冬樹|光文社文庫 あらすじ 水島月菜は児童専門の書店を経営し、夫は童話作家で結婚して8年。 だが、夫の良城は結婚1年後に強迫神経症を患い、セックスレスだった。 苦しむ夫を支える月菜の前に、克麻という美青年が現れる。 克麻はゲイだと告白す…

日本酒でメロメロ

つまりそういうことで、ここに至るのが精一杯。 菊水二合でいつもとは違う。もう眠くてどうしようもない。 いつの間に日本酒に弱くなったのだろう? 焼酎に慣れてしまうと、思いのほかまわるようだ。 しゃっくりも止まらない。

雨上がりの夜

朝は激しい雨が降っていた。自転車はあきらめ、タクシーを拾った。 職場まではワンメーターなので、それほど懐は痛まない。 仕事は淡々と進めていくが、今日も株価が下がったのが気になった。 この1ヶ月で自分の保有銘柄はびっくりするくらい下落し、すっか…

パンスト

最近のもので、まだコピペにまでなっていないが笑った。『 俺の趣味は海釣りなんだけれど 釣竿を手入れするのに、履き古したパンストがちょうどいいんだ。ただ、俺は彼女なし、未婚の一人暮らしなので 古いパンストを手に入れるのに結構苦労する。ある時、会…

雪虫 刑事・鳴沢了

作者:堂場瞬一|中公文庫 あらすじ 新潟県警捜査一課の鳴沢は、祖父・父と続く刑事の3代目だった。 冬が間近に迫った湯沢で老女が殺害されるという事件が発生し、捜査にあたる。 鳴沢は、被害者が50年前に解散した宗教団体の教祖であったことを突き止める。…

定額減税

公明党は弱者の立場にたった政党として与党にいるが、そろそろ排除した方がいい。 今回の定額減税は2兆円規模で行うらしいが、底の浅い選挙対策だ。 中途半端に減税をしても景気は良くならないし、単なるばら撒きになるだろう。 2兆円のうち、預金に回る率は…

ホームタウン

作者:小路幸也|幻冬舎文庫 あらすじ 札幌の百貨店で働く行島柾人は、両親が互いに殺しあったという暗い過去を持っていた。 百貨店では調査部に所属し、20代にして部長の要職につくエリート社員だった。 そんな彼の元に、唯一の肉親の妹の木実から結婚する…

秋華賞

レースを見ていたが、ゴール前でごちゃごちゃになってわけがわからなかった。 迫力があるというより、混乱したレースで実況もぐだぐだだった。 結果は3連単で1000万を超える馬券で大荒れ。1千円買っていると1億だ。 自分は3連単は買わないが、馬券をとった人…

マルチ商法

国会でマルチ商法に関わった議員が問題になっている。 国会議員は金になるものなら、正義感など溶けてなくなるだろう。 これが法で規制できないのは、違法でないという認定があるからだ。 でも、マルチをやっている奴が周りにいれば、落ち着かない気分になる…

真弓監督誕生?

阪神の監督が真弓になる可能性が出てきたという記事を読んだ。 あくまで木戸を監督とするための、つなぎ役だという予測も見受けられる。 今までの阪神を考えると意外だが、良いのではないかと思う。 阪神のことだから無難な方向で行くと思っていたが、実現す…

リオ 警視庁強行犯係・樋口顕

作者:今野敏|新潮文庫 あらすじ 東京の荻窪のマンションで、デートクラブのオーナーが殺害される。 現場から、一人の美少女が逃げ去るのを目撃されていた。 捜査本部はその少女を重要参考人として、行方を追う。 逃げ出した少女は「リオ」と呼ばれる女子高…

県庁の星

作者:桂望実|幻冬舎文庫 あらすじ Y県に上級職として入職した野村は、新人事制度の一環として、民間企業に派遣される。 1年間の派遣期間を終えれば、エリートとしての道筋が約束されていた。 野村が派遣されたのは県の外れにあるスーパーだった。 売り上げ…

鳥辺野にて

作者:加門七海|光文社文庫 江戸時代や明治の黎明期の怪異を描いた短編集。 「左」は動かなくなった自分の体の部位を、彫刻物で取り替えていく職人の話。 「鳥辺野にて」は病気のため、荒れ野にうち捨てられた盗賊の話。 「赤い木馬」は吉原の火事現場を見…

神楽坂から新宿を歩く

休日に惰眠を貪るのはもったいないと思いつつも止められない。 今日も起きたのは9時過ぎだった。寝そべって本を読むが、飽きてきた。 散歩でもしようと昼前に家を出た。普段は歩かない道を歩く。 とりあえず、自宅から神楽坂までは見慣れた景色だった。 神楽…

すべての若き野郎ども

作者:久保寺健彦|講談社 あらすじ 暴走族「阿修羅」の特攻隊長の恭平は、一つ年下の達男と出会い、暴走族を抜けることを決意する。 達男は半端ではない喧嘩の強さで317勝無敗を誇るが、普通の高校生だった。 達男の「天下統一」の言葉に惹かれ、恭平は行動…

阪神が優勝を逃したことについて

10月に入っても阪神は優勝すると思っていた。それが、このざま。 巨人がミラクルとか言うより、阪神が失速したというべきだろう。 情けない気持ちで、今日のスポーツ新聞を読んだ。 大半が巨人優勝に割かれている片隅で、岡田監督が進退伺いという記事。 マ…

犯罪小説家

作者:雫井脩介|双葉社 あらすじ 小説家の待居は、昭和の家族の確執を描いた「凍て鶴」で文学賞を受賞する。 「凍て鶴」は映画化の話が持ち上がり、人気脚本家の小野川が監督に名乗りを上げる。 エキセントリックな小野川の性格に振り回されつつ、待居は映…

携帯スパム

携帯電話を持つようになって13年になるが、メールアドレスは当初のままだ。 だが、今年の8月の終わりくらいから、スパムメールが来るようになった。 最近は1日に5通程度入っており、段々と増えてきそうな気配。 今まで、まったくなかったスパムが、ここにき…

踏んだり蹴ったり

平均株価は大きく下がり、もうどうしようもない。 自分の保有銘柄もすべてマイナスとなった。ただ見ているしかない。 倒産しそうな企業はないと思っているので、気長に保有し続けることにした。 阪神は巨人に負け、ペナントはほぼ絶望となった。 夏ごろから…

横浜のリストラ

低迷する横浜ベイスターズの選手へのリストラがひどい。 先日の石井琢朗に続き、鈴木尚も戦力外通告。 唯一の日本一のメンバーがこれでほとんどいなくなった。 別にファンでもないから、成績に注目はしていなかった。 それでも横浜は、大洋のころから主力選…

今日の特集

作者:戸梶圭太|中央公論新社 あらすじ 報道番組制作の孫請け会社に勤める明坂は、薄給で過酷なロケに追われる日々。 華やかさとは無縁の地味な取材と、事実を捻じ曲げたねつ造の映像を作っていた。 取材チームも最低のメンバー構成で、明坂は常にストレス…

スリープレスナイト

秋のG1の初戦のスプリンターズSはスリープレスナイトが優勝した。 ジョッキーの上村はG1初勝利で、他の騎手たちから祝福されていた。 細江純子は泣いていたし、愛馬に抱きついているシーンは良かった。 インタビューがグダグダだったのは、勝つことに慣…

永遠の旅行者

作者:橘玲|幻冬舎文庫 あらすじ 大手法律会社を辞めた弁護士の真鍋は、ハワイに滞在していた。 弁護士時代に稼いだ金と、資産運用が成功し、余裕のある生活。 そんな彼の元に、日本の資産家の麻生から依頼が舞い込んでくる。 「孫娘に20億の財産を相続させ…

職場に菓子を売りに来る

以前からグリコの人が鉄製のワゴンで、お菓子を売りに来ている。 書類のファンシーケースのような入れ物に、毎日お菓子を補充している。 職場の人たちは、よく利用しているようだが、自分は間食の習慣がない。 だから、どうやってお金を払っているのか不思議…

難波の個室ビデオ屋で15人焼死

自らに絶望した男の放火による事件で、15人が死んだ。 犯人は生き残り、逮捕され、犯人の友人は重症を負って入院した。 死ぬのなら、誰にも迷惑をかけずに自分一人で勝手に死ぬべきだ。 それにしても被害者の氏名が誰一人出てこないのは、異様な感じがする。…