2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ドラゴン・ティアーズ

作者:石田衣良|文春文庫 池袋ウエストゲートパークの9作目で、本作も4編の中編が収録。 池袋の果物屋のマコトがトラブルシューターとして街の問題を解決していくいつものストーリー。 「キャッチャー・オン・ザ・目白通り」はエステのキャッチセールス。 …

乱反射

作者:貫井徳郎|朝日文庫 地方都市の新聞社に勤める記者の幼児が、市道の街路樹の下敷きになって死亡する。 記者は事故の真相を調べ始める。 この作品は、核心となる事故が起きるまで半分以上を費やしている。 何故、街路樹が倒れたのか、様々な人物を取り…

暴力団

作者:溝口敦|新潮新書 ヤクザのルポの第一人者が描いた現在のヤクザ事情。 山口組の現状から、関東連合や台湾のマフィアまで内情を書いている。 ヤクザになろうとする若者が減り、ヤクザ社会も転換点を迎えている。 旧来のシノギがことごとく違法となり、…

コロッケそば

東京に出てきて、コロッケそばというメニューがあると聞いた。 大阪にいたころは想像もしなかったトッピングに驚いた。 誰が食うねんと思っていたが、食べてみると悪くない。 関東特有の色も味も濃い出汁に、マッチしているような気がする。 コロッケも肉屋…

DOUBLE DEALER

ヘビメタ雑誌のBURRN!の編集長がやけにおしていたバンド。 様式美とか何とか書いてあったので、音は想像がついたから、聞く気がしなかった。 先日、中古で500円で売っていたので、他のモノのついでに購入。 聞いてみると、ギターも、ボーカルも上手い。曲も…

ガリレオの苦悩

作者:東野圭吾|文春文庫 帝都大学準教授の湯川の活躍を描いた「ガリレオ」シリーズの第4弾。 この作品はガリレオシリーズの初期に戻り、ありえない状況の謎を湯川が解くパターン。 飛び降り自殺に見せかけた殺人、凶器が見つからない刃による殺人。 密室か…

「超」怖い話 怪罰

作者:久田樹生|竹書房ホラー文庫 中編の「半生」から始まるが、因果関係のはっきりしない不気味な話で雰囲気がある。 ところが、その後の短編では、その不条理さがまったく面白くない。怖さも感じない。 中編の残り2編も大して面白くなかった。 文章はそれ…

年下の男の子

作者:五十嵐貴久|実業之日本社文庫 食品メーカーに勤める37歳のOLの晶子は、マンションを購入する。 このまま独身で過ごすのかという諦めがあった。 そう考えていると、取引先の23歳の児島から、猛烈なアプローチを受け始める。 年齢を気にして、積極的に…

震災キャラバン

作者:高嶋哲夫|集英社文庫 東日本大震災を扱った小説。そろそろあの津波を描いた本が出ていて、これもその一つ。 神戸の中華料理屋の長男の勇太が、気仙沼出身のアルバイトの女子大生の清美の故郷に向かう話。 少し影のある素性のわからない高橋と、カメラ…

悪の経典

作者:貴志祐介|文藝春秋 高校教師の蓮見は熱心な教師として、生徒からも教師からも信頼を得ていた。 だが、彼には人の心を素早く読み取り、誰よりも強い支配欲を持っていた。 自分に不都合な人物は教師でも、父兄でも、生徒でも簡単に排除することができた…

狂奇実話 穽

作者:黒木あるじ|竹書房文庫 平山夢明のサイコホラーをなぞった短編集。 そこそこ面白いが、監修が平山夢明なので、テイストも似ている。 自殺を幇助する殺人集団の話やホームレスに復讐される中学生の話は面白かった。 この手のサイコホラーの怪談を初め…

コンビニの立ち読み

コンビニが立ち読みを許しているのは、夜間の対策と、人がいるのをアピールしていると聞いたことがある。 それでも、朝にスーツを着てコンビニで雑誌を立ち読みしている男の存在は不思議だ。 これが、朝帰りの大学生やフリーターだったら、仕方がないかと思…

ハナシが動く!

作者:田中啓文|集英社文庫 飲んだくれの落語家と、暴走族上がりの弟子が巻き起こすドタバタ劇の4作目。 腕は確かだが、酒と金にだらしない偏屈者の笑酔亭梅寿。 弟子の竜二は梅寿の理不尽な暴力を受けつつ、落語の魅力に気付いていく。 だが、このまま梅寿…

意外に続いている

またヘビメタを聞きだしたが、もう60近い連中がまだやっているのには驚く。 80年代にヒットし、90年代に解散したバンドが多いが、再結成した作品はつまらない。 いっそのこと、過去のヒット作品を再レコーディングして、今の音で聞いた方が値打ちがあるな。 …

仮面警官

作者:弐藤水流|幻冬舎文庫 東京の十条で通り魔殺人が発生。目撃者はなく、次の事件が起きる。 近くの派出所勤務の南條は、過去に横浜で殺人を犯していたが、復讐のため警察に入った。 キャリアで捜査官の財前は、整った顔立ちだが、女性恐怖症で、以前の捜…

清武

ナベツネに反旗を翻した清武GMだが、スポーツ紙の評判はあまり良くない。 自分の読んだのは日刊スポーツと東スポだが、清武氏の暴走を咎め、彼が独裁者だと論じていた。 清武GMの存在はどうでもいいが、ナベツネは存在そのものが不愉快だから一緒に退場して…

危機感

TPPや年金の報道を見ていて、出来ることは自分で何とかしないとと思う。 90年代から20年以上、景気の悪い話ばかり聞いている。 国は何もしてくれないから、自分の身は自分で守らないと。 そう考えておくべきだろう。 公務員の給料を減らせ、既得権益にしがみ…

一手千両

作者:岩井三四二|文春文庫 18世紀半ば、難波の米の取引を題材にした市民の活躍を描いた歴史小説。 米の仲買を生業にする吉之介は、幼馴染の藤吉が女郎と心中した現場に出くわす。 藤吉には自殺するような理由はなかったし、何かを調べていたようだった。 …

RATT

LAメタルで一時売れたバンドだが、その後の凋落は早かった。 当時のBurrn!で、Queenのことをバカにしていたコラムを読んだ。 「We Are The Champions」の歌詞を毛じらみに置き換えて歌っていたらしい。 自分たちの曲はQueenの足元にも及ばないのに、バカな連…

八月十五日の夜会

作者:蓮見圭一|新潮文庫 太平洋戦争で激戦となった沖縄を舞台にした作品。 本島ではなく、戦闘のほぼ起きなかった離島を舞台にした異色の内容。 赤旗新聞の販売所を営む祖父が死亡した。沖縄で終戦を迎えた祖父は戦時のことは話さなかった。 孫の秀二は、…

シマダヤのうどん

いつもはテーブルマークの冷凍のうどんを食べているが、たまたま切れていた。 で、シマダヤのうどんを買ったが、何これ?不味い。 うどんの腰もないし、ぶよぶよしている。 これでは東京の人はうどんは食べないだろうな。 こんな不味いものは久々にお目にか…

i-pod nanoが壊れた

昨日、i-podで音楽を聞いていると、突然、音が消え、ディスプレイも消えた。 バッテリが無くなったかと思ったが、充電しても反応はない。壊れた。 新しいモノを買おうとするが、毎日利用しているモノでもない。 前触れもなくディスプレイが消えたのは、ほん…

赤い糸

作者:吉来駿作|幻冬舎文庫 一人の命を救うために、4人が協力し、赤い糸で結びあう。 自殺した叔母がかつて参加した儀式の話に修平は強烈な印象を植え付けられる。 大学生になった修平は、想いを寄せる美鈴から、同じような儀式への参加を要請される。 美鈴…

その日の前に

作者:重松清|文春文庫 大切な人が死ぬことについて向き合う人たちを描いた連作集。 「ひこうき雲」は小学校の時に病に倒れて登校しなくなった少女のことを思い出す中年男性の話。 「朝日の当たる家」は夫と死別した高校教師がかつての教え子と出会う話。 …

自転車は邪魔

東京に来たころは自転車で移動していた。 でも、坂が多いのと、歩道が狭いので、自転車に乗るのは止めにした。 歩行者にチリンチリンを鳴らすのは失礼だし、嫌だった。 代わりに少しの距離は歩くようになった。 震災後、自転車は増えたように思うが、マナー…