ガリレオの苦悩

作者:東野圭吾|文春文庫
帝都大学準教授の湯川の活躍を描いた「ガリレオ」シリーズの第4弾。
この作品はガリレオシリーズの初期に戻り、ありえない状況の謎を湯川が解くパターン。
飛び降り自殺に見せかけた殺人、凶器が見つからない刃による殺人。
密室から忽然と消えた人物が自殺、ダウジングをする少女が犯罪の証拠を発見。
それぞれの謎を湯川が解き明かしていく。
最後は湯川に逆恨みした学者が、湯川を名指しで巧妙な方法で殺人を犯していく。
犯人の虚栄心を逆手にとり、犯人を特定する。
5つの中編が収録されているが、いずれも面白い。
直木賞受賞の「容疑者Xの献身」は長編だったが、本来のスタイルに戻った。
この作家は長編でも面白いストーリーを提供しているが、こういう中編があっていると思う。


ガリレオの苦悩 (文春文庫)

ガリレオの苦悩 (文春文庫)