2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェノサイド

作者:高野和明|角川書店 息子の難病の治療のため、イエーガーは傭兵として戦場で金を稼いでいた。 アフリカで破格の値段のオペレーションに誘われるが、内容は秘密だった。 息子の治療費のため、イエーガーは南アフリカに移動し、3人の傭兵たちと合流する…

雑なプレー

ケーブルテレビに加入してから、阪神の試合を見る機会が増えた。 といっても、ずっと見ているわけではなく、チラ見程度だ。 今年はボールが変わり、打つ方が苦しんでいる。 セリーグはヤクルトが首位だが、このまま突っ走るとは思えない。 野球が雑なところ…

世界水泳

金が取れないことに不満を思うのは、選手のレベルが上がっているからだろう。 それより、北島康介の額の後退具合が気になるし、キャップを取った時の頭は不思議な形をしている。 レポーターの松岡修三のピチピチすぎる白のスラックスは何となく股間に目が吸…

煙霞

作者:黒川博行|文春文庫 大阪の私立高校に非常勤講師として勤める熊谷は、正規採用を求め、理事長に談判しに行く。 同僚の音楽教師の菜穂子も同行することになった。 ところが、理事長の誘拐事件に巻き込まれ、熊谷と菜穂子も誘拐犯に拉致される。 理事長…

方角を得る

デザインの仕事をしていると、地図の作成依頼が結構ある。 地図は北が上で、南が下という意識があり、そのように作るようにしている。 例えば、地図中に線路が書き込まれていて、右が至東京、左が至新宿になるのが当然だと思っていた。 ところが、最近のオー…

大阪弁は抜けない

東京に移住して9年目だが、話し言葉もイントネーションも大阪弁のままだ。 仕事ではプレゼンをすることもあるが、一方的にしゃべっているだけだ。 注意する人もいないし、会議に出ても、自分の発言の意味が通じないことはない。 なので、オフィシャルでのや…

埋み火

作者:日明恩|双葉文庫 東京下町の消防士の活躍を描いたミステリで、「鎮火報」に続く第2弾。 雄大は190センチを超える長身で、身体能力に恵まれているが、消防士から早く足を洗いたいと思っている。 そんな彼が勤める所轄内で、老人が焼死する火事が連続し…

新宿歴史博物館

自宅の近くの新宿歴史博物館に行った。入場料は300円。 旧石器時代から縄文、弥生時代の説明があるが、これは新宿の歴史と関係ない。 歴史に出てくるのは北条氏がこの地を治めていたころからだが、資料はあまりない。 やはり、江戸時代になってからで、この…

地デジ終了

昨年、ケーブルテレビに加入し、ブラウン管のテレビで地デジの放送を見ている。 テレビはニュースが見れたらいいから、そんなに必要ないと思っていた。 でも、3.11の後は即時性はテレビに頼ることが多い。 今日も変な揺れ方をしていたが、テレビを見てすぐに…

転生

作者:篠田節子|講談社文庫 中国政府から弾圧を受けるチベットが舞台の荒唐無稽なファンタジー。 パンチェン・ラマ10世というダライラマに次ぐ地位の宗教指導者のミイラが蘇る話。 僧院の土産物屋で手伝いをする少年のロプサンは、金色のミイラが動くのを…

都心の自転車は邪魔

大阪と比べ、都心の中心部は歩道が狭く、坂が多い。 自転車で行動するのは向いていないと思う。 震災後、自転車で通勤する人が増えたようだが、危なっかしく見える。 歩道を激走する奴は、歩行者と事故を起こした時に、賠償金が発生することを知らないのだろ…

怖い本9

作者:平山夢明|ハルキ・ホラー文庫 平山夢明は、東京伝説などのサイコホラーのイメージが強いが、元々はデルモンテ平山という怪談作家。 最近はこの「怖い本」シリーズで正統派の怪談を提供している。 竹書房の怪談シリーズで、新しい作家が出てくるように…

渋谷に里帰り

作者:山本幸久|新潮文庫 小学生のころ、渋谷に住んでいた稔は、パン屋を畳んだのをきっかけに父の実家に引越しをする。 渋谷在住の住民が土地開発で減っていき、残る住民たちに、裏切り者扱いされたと稔は勝手に思い込んだ。 その後、大学も就職した会社も…

天使の眠り

作者:岸田るり子|徳間文庫 京都の医大に勤務する宗一は、部下の結婚式で、13年前の恋人の一二三と出会う。 彼女は美貌を失っておらず、同棲していたころと同じに見えたが、何となく雰囲気が違う。 理不尽な捨てられ方をした宗一は、昔の恋情が蘇り、彼女の…

ひゃくはち

神奈川の強豪校の京浜高校の野球部員だった雅人は、新聞記者になった。 徳島への転勤辞令を受け、恋人の佐知子に「ついてきてほしい」と告げる。 すると、佐知子は付き合いはじめるずっと前の高校時代に出会っていたと言う。 戸惑う雅人は、過去の記憶をたど…

鰻は店で食べたほうが美味い

昼間、新宿にいたが、カンカン照りで外を歩くのはきつかった。 日陰に入ると、少しマシなのだが、長時間外にはいられない。 何軒か店に入ったが、節電のせいか、照明が暗かった。 夕方、自宅の近くのスーパーで買い物をした。 鰻を食べようと思った。中国産…

最初から言えよ

自分はWEBのデザインからプログラムまで仕事を請け負っている。 どちらかといえば、デザイン寄りの立場だ。 昨年から受けている仕事があり、最初はデザインのリニューアルだった。 そんなに難しくない仕事だったので、納品はすぐに済ませた。 ところが、プロ…

魁皇

通算勝ち星が1046勝となり、千代の富士を抜き、単独トップとなった。 若いころの彼は強かった。横綱になると思っていた。 でも、怪我やつまらない取りこぼしで、結局横綱にはなれなかった。 今後も年齢を考えると、横綱になることはないだろう。 同期の若貴…

怪談実話FKB 饗宴

竹書房文庫 複数の怪談作家によるアンソロジーだが、アルファベット3文字のネーミングは安易だ。 F(不思議で)K(怖くて)B(不気味な)の略。 書き手はホラー作家で、それなりのクオリティはあるが、時間つぶしにしかならない。 黒史郎と牧野修、黒木あ…

被災地の球児

夏の高校野球の予選が始まり、被災地の球児たちの報道を目にする。 彼らはたぶん甲子園に行けない。ニュースにするのにはあまりにも安易だ。 彼らはまだ恵まれている。学校にも行けない高校生もいるはずだ。 テレビのニュースは、視聴者の想像の範囲を超える…

還るべき場所

作者:笹本稜平|文春文庫 ヒマラヤのK2の未踏ルートに挑んだ翔平は、事故で恋人の聖美を失った。 その後、過去の想い出に逃避し、30を目前にしてフリーターに落ちぶれていた。 翔平の親友の亮太は、トレッキングツアーを主催する会社を設立し、翔平をガイ…

知事の遺体 出棺前に まばたき三度(公務員に捧げる原発川柳 続編)

公務員に捧げる原発川柳の続編。 面白くないのもあるが、全部転載。 公務員に捧げる原発川柳(ミンスの蝙蝠編)↓私も被害者 コウモリ海江田の 生き残り戦略 「励ましの メールや電話が」 と本人談 計画停電 後出しジャンケンの 反対表明 日本の未来 国民の安…

苦い雨

作者:樋口有介|中公文庫 零細業界誌の編集長の高梨は、かつて在籍した会社の総務部長がら呼び出される。 自分が会社を追われるきっかけとなった、ホステスを探してほしいとのこと。 手付金は多く、すぐに見つかるだろうと引き受けた。 だが、かつての会社…

迷宮

作者:清水義範|集英社文庫 私は記憶をなくしているようで、医者の治療を受けている。 ある日、新たな治療ということで、ある犯罪記録を読むことを勧められる。 24歳のOLを殺害し、性器を切り取り、自宅の冷蔵庫に保管をして逮捕された大学生の供述。 読み…

節電

自分の職場は電力15%の削減を要請されている。 照明を落とし、室温を上げているが、さらに対策を考えなければならない。 で、1週間の節電休暇を提案したが、経営者には却下された。 土日の出勤禁止、週2回の定時退社日を設定することも却下。 自分は7時半ご…

あの空の下で

作者:吉田修一|集英社文庫 ANAの機内誌「翼の王国」に連載された短編集。 飛行機にまつわる短編小説と作者が訪れた外国に関するエッセーを収録。 短編も面白い作家だが、飛行機というテーマに縛られ、短すぎるのがネック。 この作家は多作だが、こういう面…

松本復興大臣

あんな偉そうな話し方をテレビで流されては、辞任も仕方が無い。 アンタッチャブルな出自も、部落差別のない東北では通用しなかったというところか。 民主党って、寄せ集めだという印象がさらに強くなった一件だった。 だからと言って、今のいびつな利権構造…

逝年

作者:石田衣良|集英社文庫 「娼年」の続編。 御堂静香のスカウトにより、女性専用の娼夫となったリョウ。 女性達の素晴らしさに気付き、仕事に励んでいたが、オーナーの静香が逮捕される。 クラブは解散となるが、リョウは仲間たちと静香の出所までクラブ…

不倫純愛

作者:新堂冬樹|新潮文庫 中堅出版社で編集長を務める京介。 美しい妻がいるが、夜の生活はご無沙汰。 そんな彼に、若き天才作家の岡セイジの作品を手掛けるチャンスが訪れる。 岡セイジの女性秘書に心を奪われた京介は、セイジの目を盗み、肉体関係を持つ…

ブラック・ジャック・キッド

作者:久保寺健彦|新潮文庫 東京の団地に住む和也は手塚治虫の漫画「ブラックジャック」が大好きだった。 顔の色を2色にするのは無理だけど、黒のコートを着て、髪型もまねて、小学校に通う。 当然、クラスメイトからは苛められるのだが、和也の心は折れな…