逝年

作者:石田衣良集英社文庫
娼年」の続編。
御堂静香のスカウトにより、女性専用の娼夫となったリョウ。
女性達の素晴らしさに気付き、仕事に励んでいたが、オーナーの静香が逮捕される。
クラブは解散となるが、リョウは仲間たちと静香の出所までクラブを再建することにする。
相棒のアズマ、静香を密告したメグミ、静香の娘の咲良と4人でクラブを再開。
かつての客は戻ってくるが、娼夫の数がたりない。
リョウはスカウト活動をして、女性だけど男性だと思い込んでいるアユムを仲間に引き入れる。
アユムの家族とトラブルがあったが、静香を迎え入れるだけの準備はできた。
だが、静香はエイズを発症しており、長く生きることはできなかった。
リョウは普段の仕事をこなしながら、静香に寄り添うが、別れの時間は近づいていた。


リョウと静香の純愛がテーマだが、のめり込めなかった。
若いころに調子をこいてエイズになった中年女性に同情は感じない。
また、不法なことをやっているのに、罪の意識もないのは共感できない。
さらに、登場人物たちがいい店で、昼間から飲み食いしているのもダメ。
登場人物に共感は全く覚えないが、この作家は心地よい読みやすさがある。
この作品は面白くなかったけど。


逝年 (集英社文庫)

逝年 (集英社文庫)