2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2014年 今年面白かった本。

今年は結構面白い小説が多かった。単行本 後妻業 村上海賊の娘(上・下) 怒り(上・下) 銀翼のイカロス ケモノの城 灰色の犬 蛍の森 今年最初に読んだ「蛍の森」はハンセン病患者の差別を描いた強烈な作品だった。 先日読んだ「後妻業」も孤独な老人をター…

有馬記念

昨日の阪神カップで、90倍の馬連を的中させた。 有馬記念にどんと張ろうと思った。 武豊のトーセンラーから馬連の総流し。 これだけでは頼りないので、もう一つ考えた。 好位でレースを進めることのできるジェンティルドンナ。 人気を落としているが、連に絡…

彷徨う刑事 凍結都市TOKYO

作者:永瀬隼介|朝日文庫 文庫本裏書 満州から引き揚げ、刑事となった羽生誠一。 昭和23年1月、椎名町で発生した毒物を使った強盗事件に遭遇し、歴史の闇に葬り去られようとしている恐るべき事実に向かい始めるが・・・。 戦後最大の謎「帝銀事件」をモチー…

侠飯(おとこめし)

作者:福澤徹三|文春文庫 東京の文京区のFランク大学に通う若水良太は、就職先が決まらず、焦っていた。 友人の家からの帰り道、ヤクザの抗争の銃撃戦に巻き込まれる。 そのまま、当事者の組長の柳刃竜一が良太のマンションに居座ってしまう。 竜一は、料理…

死都日本

作者:石黒耀|講談社文庫 九州南部で破局的噴火が発生するパニック小説。 有史以前に九州の人がほとんど死亡し、縄文時代が終了したのと同じレベルの噴火が発生。 九州の南部の都市に、巨大な火砕流が襲う。一瞬にして都市が消滅する。 工学部の教授の黒木…

後妻業

作者:黒川博行|文藝春秋 68歳の小夜子は、結婚相談所長の柏木とタッグを組み、独居老人の遺産をかすめ取っていた。 柏木が財産を持っていそうな老人を探し、小夜子がターゲットに接近する。 内縁の妻となり、老人が死ぬ前に、公正証書の遺言状を都合のいい…

東京ビレッジ

作者:明野照葉|光文社文庫 文庫本裏書 松倉明里は玩具メーカー勤務の33歳。 社内では大リストラの噂が飛び交い、交際7年になる恋人との将来も不透明だ。 そんなとき、青梅市にある実家でも厄介なできごとが。 正体不明の夫婦が入り込み、何か月も我が物顔…

わたしが殺した男

作者:永瀬隼介|中央公論新社 「三日間の相棒」の続編。 前作の埼玉の田舎で起きた殺人事件で、龍二は埼玉県警を退職する。 龍二は新宿の探偵、秀之進の相棒になるが、歌舞伎町のBARでバーテンをする羽目に。 そのころ、警察が闇社会に送り込んだスパイが人…

銀河に口笛

作者:朱川湊人|角川文庫 文庫本裏書 昭和40年代、太陽の歩みが今よりも遅くて、1日が十分に長かったあの頃。 小学3年生の僕らは「ウルトラマリン隊」を結成して、身の周りに起きる事件に挑んでいた。 ある日、僕らは空を走る奇妙な流れ星を目撃する。 UFO…

死命

作者:薬丸岳|文春文庫 株の取引で財産を築いた榊信一は、がんのため余命宣告を受ける。 彼は眠っていた殺人願望を実行することにした。 金があるので、捕まらないように細心の注意を払い、最初の殺人を犯す。 味を占めた信一は次の殺人のターゲットを探す…

12月の向日葵

作者:永瀬隼介|新潮社 東京西部の高校の柔道部で同期だった香坂と弓削。 中退した香坂は極道に、弓削は警察に進む。 平成元年、二人は駆け出しで、喘いでいた。 香坂はバブル紳士を殺害し、弓削は拳銃の摘発に四苦八苦していた。 香坂は弓削に手柄を与える…

村上海賊の娘(上・下)

作者:和田竜|新潮社 織田信長と本願寺の戦いに、毛利水軍が割り込んでくる話。 主人公はタイトル通り、村上元吉の娘の景。 安芸の一向宗信徒を、本願寺に送り届け、泉州地方の侍たちと交流を持つ。 泉州侍は、織田家に味方し、本願寺を攻める。 泉州侍はハ…

永遠のディーバ

作者:垣根涼介|新潮文庫 リストラ代行業に勤める村上真介が主人公の4作目。 リストラの対象となった人たちに退職を勧めるための面談を行う。 結構シビアな展開なのだが、結末は希望を与える内容になっている。 「勝ち逃げの女王」は航空会社のキャビンアテ…

保身

作者:小杉健治|双葉文庫 県警の幹部が署員の送別会に顔を出し、愛人宅に向かう途中、ひき逃げをしてしまう。 その少し前に、現場近くのマンションで、強盗殺人が発生していた。 強盗殺人の犯人は逃走する際に、ひき逃げ事件を目撃。 容疑者として逮捕され…

華、散りゆけど

作者:海道龍一朗|集英社文庫 真田幸村の大坂冬の陣、夏の陣を描いた作品。 史実に沿って描かれるのだが、ストーリーに真新しさはない。 それでも、家康に立ち向かうワクワク感はある。 冬の陣が始まるまでの、内部の調略に対する備えは冴えている。 ただ、…

ナンバー

作者:相場英雄|双葉文庫 文庫本裏書 警視庁捜査二課。 殺人などの凶悪事件を担当する捜査一課とは違い、横領や詐欺といった狡猾な知能犯と対峙する。 その二課に所轄署から配属された西沢警部補は、独特の操作方法や同僚をライバル視する捜査員に戸惑いな…

三日間の相棒

作者:永瀬隼介|中央公論新社 埼玉県北部の警察の会計係で働く佐藤龍二は、かつて県警の捜査一課のホープだった。 ホスト殺害事件の捜査に乗り出すが、上層部の裏金に上申したことで、左遷された。 離婚し、失意の生活を送っていたが、ホスト殺害の現場で、…

屑の刃 重犯罪取材班・早乙女綾香

作者:麻見和史|幻冬舎文庫 文庫本裏書 中央区日本橋。 男性の「損壊」遺体が発見された。 腹部を切り裂かれ、煙草に吸い殻と空き缶が詰め込まれた死体の意味は? 大手新聞社を辞めCS放送の報道記者として取材する早乙女綾香は、十年前の大阪での殺人事件の…

池田屋乱刃

作者:伊東潤|講談社 幕末の京都で起きた池田屋事件を描いた連作集。 一つ目の話は、新撰組のスパイだが、次第に志士の熱に共感する福岡佑次郎。 二つ目は土佐藩の北添佶摩の話で、北の蝦夷の備えを唱えつつ、事件に巻き込まれる。 三つめは池田屋事件の中…