華、散りゆけど

作者:海道龍一朗集英社文庫
真田幸村大坂冬の陣、夏の陣を描いた作品。
史実に沿って描かれるのだが、ストーリーに真新しさはない。
それでも、家康に立ち向かうワクワク感はある。
冬の陣が始まるまでの、内部の調略に対する備えは冴えている。
ただ、和睦から、夏の陣に向けては知略はさえない。
盟友の後藤又兵衛の死後、ひたすら死地を求めるシーンも平凡な描写。
幸村の生涯に初めて触れる人には面白い作品だろうな、