銀河に口笛

作者:朱川湊人|角川文庫
文庫本裏書
昭和40年代、太陽の歩みが今よりも遅くて、1日が十分に長かったあの頃。
小学3年生の僕らは「ウルトラマリン隊」を結成して、身の周りに起きる事件に挑んでいた。
ある日、僕らは空を走る奇妙な流れ星を目撃する。
UFOかもしれないと光を追いかけた先で、不思議な力を持つ少年リンダに出会い―-
それが、あの虹色の日々の始まりだった。
なつかしくて暖かい、少年たちの成長物語。


舞台は東京の下町。大人になった登場人物が過去を振り返るシーンが挿入される。
主人公は中年になり、あまりいい生活を送っていない。
さらに体調も崩し、余命宣告。
少年が大人になり、社会の荒波にもまれ、挫折を味わう。
走馬灯のようにめぐる過去の日々。
思い出を抱えて楽に逝けたらいいのに。


過去をノスタルジックに美しく描かれる中編集。


銀河に口笛 (角川文庫)

銀河に口笛 (角川文庫)