2011-01-01から1年間の記事一覧

震災キャラバン

作者:高嶋哲夫|集英社文庫 東日本大震災を扱った小説。そろそろあの津波を描いた本が出ていて、これもその一つ。 神戸の中華料理屋の長男の勇太が、気仙沼出身のアルバイトの女子大生の清美の故郷に向かう話。 少し影のある素性のわからない高橋と、カメラ…

悪の経典

作者:貴志祐介|文藝春秋 高校教師の蓮見は熱心な教師として、生徒からも教師からも信頼を得ていた。 だが、彼には人の心を素早く読み取り、誰よりも強い支配欲を持っていた。 自分に不都合な人物は教師でも、父兄でも、生徒でも簡単に排除することができた…

狂奇実話 穽

作者:黒木あるじ|竹書房文庫 平山夢明のサイコホラーをなぞった短編集。 そこそこ面白いが、監修が平山夢明なので、テイストも似ている。 自殺を幇助する殺人集団の話やホームレスに復讐される中学生の話は面白かった。 この手のサイコホラーの怪談を初め…

コンビニの立ち読み

コンビニが立ち読みを許しているのは、夜間の対策と、人がいるのをアピールしていると聞いたことがある。 それでも、朝にスーツを着てコンビニで雑誌を立ち読みしている男の存在は不思議だ。 これが、朝帰りの大学生やフリーターだったら、仕方がないかと思…

ハナシが動く!

作者:田中啓文|集英社文庫 飲んだくれの落語家と、暴走族上がりの弟子が巻き起こすドタバタ劇の4作目。 腕は確かだが、酒と金にだらしない偏屈者の笑酔亭梅寿。 弟子の竜二は梅寿の理不尽な暴力を受けつつ、落語の魅力に気付いていく。 だが、このまま梅寿…

意外に続いている

またヘビメタを聞きだしたが、もう60近い連中がまだやっているのには驚く。 80年代にヒットし、90年代に解散したバンドが多いが、再結成した作品はつまらない。 いっそのこと、過去のヒット作品を再レコーディングして、今の音で聞いた方が値打ちがあるな。 …

仮面警官

作者:弐藤水流|幻冬舎文庫 東京の十条で通り魔殺人が発生。目撃者はなく、次の事件が起きる。 近くの派出所勤務の南條は、過去に横浜で殺人を犯していたが、復讐のため警察に入った。 キャリアで捜査官の財前は、整った顔立ちだが、女性恐怖症で、以前の捜…

清武

ナベツネに反旗を翻した清武GMだが、スポーツ紙の評判はあまり良くない。 自分の読んだのは日刊スポーツと東スポだが、清武氏の暴走を咎め、彼が独裁者だと論じていた。 清武GMの存在はどうでもいいが、ナベツネは存在そのものが不愉快だから一緒に退場して…

危機感

TPPや年金の報道を見ていて、出来ることは自分で何とかしないとと思う。 90年代から20年以上、景気の悪い話ばかり聞いている。 国は何もしてくれないから、自分の身は自分で守らないと。 そう考えておくべきだろう。 公務員の給料を減らせ、既得権益にしがみ…

一手千両

作者:岩井三四二|文春文庫 18世紀半ば、難波の米の取引を題材にした市民の活躍を描いた歴史小説。 米の仲買を生業にする吉之介は、幼馴染の藤吉が女郎と心中した現場に出くわす。 藤吉には自殺するような理由はなかったし、何かを調べていたようだった。 …

RATT

LAメタルで一時売れたバンドだが、その後の凋落は早かった。 当時のBurrn!で、Queenのことをバカにしていたコラムを読んだ。 「We Are The Champions」の歌詞を毛じらみに置き換えて歌っていたらしい。 自分たちの曲はQueenの足元にも及ばないのに、バカな連…

八月十五日の夜会

作者:蓮見圭一|新潮文庫 太平洋戦争で激戦となった沖縄を舞台にした作品。 本島ではなく、戦闘のほぼ起きなかった離島を舞台にした異色の内容。 赤旗新聞の販売所を営む祖父が死亡した。沖縄で終戦を迎えた祖父は戦時のことは話さなかった。 孫の秀二は、…

シマダヤのうどん

いつもはテーブルマークの冷凍のうどんを食べているが、たまたま切れていた。 で、シマダヤのうどんを買ったが、何これ?不味い。 うどんの腰もないし、ぶよぶよしている。 これでは東京の人はうどんは食べないだろうな。 こんな不味いものは久々にお目にか…

i-pod nanoが壊れた

昨日、i-podで音楽を聞いていると、突然、音が消え、ディスプレイも消えた。 バッテリが無くなったかと思ったが、充電しても反応はない。壊れた。 新しいモノを買おうとするが、毎日利用しているモノでもない。 前触れもなくディスプレイが消えたのは、ほん…

赤い糸

作者:吉来駿作|幻冬舎文庫 一人の命を救うために、4人が協力し、赤い糸で結びあう。 自殺した叔母がかつて参加した儀式の話に修平は強烈な印象を植え付けられる。 大学生になった修平は、想いを寄せる美鈴から、同じような儀式への参加を要請される。 美鈴…

その日の前に

作者:重松清|文春文庫 大切な人が死ぬことについて向き合う人たちを描いた連作集。 「ひこうき雲」は小学校の時に病に倒れて登校しなくなった少女のことを思い出す中年男性の話。 「朝日の当たる家」は夫と死別した高校教師がかつての教え子と出会う話。 …

自転車は邪魔

東京に来たころは自転車で移動していた。 でも、坂が多いのと、歩道が狭いので、自転車に乗るのは止めにした。 歩行者にチリンチリンを鳴らすのは失礼だし、嫌だった。 代わりに少しの距離は歩くようになった。 震災後、自転車は増えたように思うが、マナー…

なんつっ亭☆

ギャグなのか、病気なのかわからないが、面白い。 488 恋人は名無しさん :2007/01/12(金) 12:29:01 id:dJUyq3j7O 34歳の彼から昨夜きたメール [件名]グッドナイト愛してる [本文] でもまさかね…そんなこと言えない。 なんつっ亭☆こんばんは☆ 〇〇(私)、今僕…

間宮林蔵

作者:吉村昭|講談社文庫 幕末の探検家で隠密でもあった間宮林蔵の生涯を描いた作品。 冒頭、蝦夷地の測量に訪れていた林蔵は、ロシアの軍船の襲撃に会う。 林蔵は闘うことを主張するが、代官は逃げることを決めた。 闘わずして逃げた役人たちにはそれぞれ…

巨人がいい

地上波の全国中継がなくなり、巨人の威光は無くなったかのように見える。 日本のプロを目指す野球選手が巨人に入りたいというのは昔話だと思っていた。 でも、巨人は一昨年の長野、昨年の沢村とほぼ逆指名のような形で獲得している。 田舎モノにはまだまだ巨…

50円玉

自動販売機で500円玉を入れて、お茶を買った。 すると、50円玉が8枚出てきた。100円玉切れの表示が出ていたが、理不尽な気がした。 50円玉をこんなにたくさん持っていても仕方が無いので、煙草を買おうとする。 4枚目の200円までは入ったが、5枚目からは返却…

わくらば追慕抄

作者:朱川湊人|角川文庫 昭和30年代の東京下町を舞台に、人の心が読める能力を持つ姉と、語り部の妹の活躍を描いた連作集。 「わくらば日記」に続く2作目で、昭和の高度成長期のノスタルジックな雰囲気が良い。 実際の事件もエピソードとして取り込んでい…

サントリーの酒は美味しくない

あくまで個人的な嗜好になるが、サントリーの酒は美味しいと思わない。 ビールもウイスキーも他の国産のモノに劣る。 CMで露出しているから売れているのだろう。 流通しているから飲むこともあるのだけど、ほんまに美味いと思ったことない。 チュウハイは…

シャイロックの子供たち

作者:池井戸潤|文春文庫 東京の大田区にある東京第一銀行長原支店を舞台にした連作集。 副支店長が部下を殴り、問題になり、ぱっとしない中堅社員が融資に躍起になる。 行内では100万円の紛失事件が発生し、窓口の女性が疑われる。 銀行を舞台にした人間ド…

産地を気にする前に躾だろ

ミスターサンデーで子供に食べさせる食材に気を使っている母親の特集。 何か、テレビに出るためにおしゃれのためか、太っているくせに変なシースルーの服を着ていた。 まあ、それはどうでもいいが、子供に箸の使い方くらいはしつけとけと思った。 箸の使い方…

ラーメン屋

美味しい店も多いのだが、東京のラーメンは高い。 トッピングで値段が上がるが、ちょっとぼり過ぎだな、 特に煮卵なんて、冷えたまま丼に入れているから、手抜きに思えて仕方が無い。 チャーシューにしても、自分で作る方が美味いと思う店が結構ある。 さす…

狐火の家

作者:貴志祐介|角川文庫 「硝子のハンマー」で登場した防犯ショップ店長の榎本と自称美人弁護士の純子が活躍する連作集。 4つの作品が収録されており、いずれも密室のトリックを解明する内容となっている。 表題の「狐火の家」は長野の資産家の家で、長女…

福島産

いつも買い物をするスーパーは、産地表示をしている。 今、福島産と書かれたモノは正直なところ、買う気がしない。 福島は広いから、会津の方なら、栃木や茨城よりも安心な気がする。 でも、福島産と書かれていれば、特に葉モノやキノコ類は買いたくない。 …

夜の桃

作者:石田衣良|新潮文庫 WEBの広告製作会社社長の雅人は、時流に乗り、成功者として生活を楽しんでいた。 一等地に家を構え、妻は美しく、取引先の代理店の女性を愛人にしている。 同級生たちと六本木のバーの共同出資者となり、彼らと性交経験を語る鼻持…

逢はなくもあやし

作者:坂東眞砂子|集英社文庫 バックパッカーの恋人が行方不明になり、OLの香乃は、彼の故郷の奈良の畝傍を訪れる。 彼の母親から、実家で死亡したと告げられるが、死因も教えてくれず、香乃は信じられない。 時が止まったような静かな彼の故郷で、香乃は…