「203号室」&「祝山」

作者:加門七海光文社文庫
同じ作家のホラー小説を2冊を続けて読んだ。期待していたのだが、イマイチだった。
まず、「203号室」
地方から上京した女子大生が居住したアパートの異変に関する話。
オビには「ひとり暮らしの人はけっして読まないでください」とある。
お決まりの誰かの気配を感じる不安から始まり、周りからは信用されない。
女子大生はアパートにいる何かに取り込まれ、ついには人格崩壊を起こす。
ありがちなストーリーの上、因果関係も明らかにされず、くだらない怪談だった。
次に読んだのは「祝山」
ホラー作家のもとに、廃墟でおかしな写真が取れたとかつての仲間がやってくる。
その写真に不審なモノを感じた作家は、その場所を調べるが、廃墟を訪れた連中は徐々に精神を冒されていく。
廃墟のそばに、いわくつきの神社を発見したときには、廃墟を訪れた1人は死亡し、作家にも異変が起きる。
これは「203号室」に比べると、面白かったが、主人公の作家の罵詈雑言が気に入らない。
「怪談徒然草」は面白かったのだけど、この2冊でこの作家の評価は下がってしまった。

203号室 (光文社文庫)

203号室 (光文社文庫)

祝山 (光文社文庫)

祝山 (光文社文庫)