維新の肖像

作者:安部龍太郎潮出版社
単行本オビ
明治維新によって日本が失ったものとは――

戊辰戦争二本松藩士として戦った父・朝河正澄と
太平洋戦争へと突き進む祖国に警鐘を鳴らし続けた子・朝河貫一
朝河父子の生き様から現代日本の病根を探る。


1932年米国――
朝河貫一(イェール大学、歴史学者)は、上海事変満州事変と中国への侵略を進める日本の軍国主義を憂えていた。
かつて、日露戦争後の日本の動向に危惧を抱き、『日本の禍機』を上梓して、 「このままではやがて米国と戦争になる」と警告したが、その想いは届いていなかった。
自らの無力に苛まれる日々を過ごしていたある日、父・朝河正澄から託された柳行李を見つける。
そこには、正澄が二本松藩士として戊辰戦争を戦った記録が残されていた。
貫一は、父を主人公にした小説を書き、その体験の意味を問い直すことで、破滅への道を 転げ落ちていく日本の病根を見出そうとする。


戊辰戦争と1930年代の記述が交互に進む。
まあまあの面白さだった。
潮出版とわかっていたら買わなかった。


維新の肖像

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