ハードラック

作者:薬丸岳講談社文庫
二十五歳にもなって日雇い仕事すら失い、さらに詐欺に会いなけなしの金を失った仁。
闇の世界の住人の森下に出会い、振り込め詐欺出し子のような経験をする。
仁は現状から脱出するため、闇の掲示板で「大きなことをしようと」仲間を募る。
集まった仲間は5人。バーボン、テキーラ、ラム、ウォッカ、そしてジン(仁)。
バーボンの手引きで、軽井沢にある別荘に強盗に押し入る計画を立てる。
だが、現地でジンは何者かに襲われ、気絶している間に、放火殺人が起きた。
誰かに嵌められたと気付くが、状況はジンが犯人であることを指していた。
警察から逃れ、東京に戻り、森下に協力を求め、他の仲間を探し始める。
警察の捜査が迫る中、ジンは勇気と能力を振り絞り、真相に近づいていく。


冒頭の残酷な殺害シーン、森下が紹介する怪しげな連中。
悲惨な境遇を経た犯人の造形。
非常にテンポのいい作品で、面白さは文句なし。


ハードラック (講談社文庫)

ハードラック (講談社文庫)