歌舞伎町ダムド

作者:誉田哲也中央公論社
歌舞伎町セブン」の続編。
冒頭から、残酷な殺害シーンの描写があり、引き込まれる。
前作で結集した歌舞伎町を浄化する殺し屋集団の歌舞伎町セブンだが、彼らに対立するサイコパスが現れる。
彼は、怪しげな薬物を体に入れ、依頼主のヤクザの組長を半殺しにし、荷物番のホームレスを公衆便所で惨殺する。
一方、歌舞伎町セブンに調査のメスを入れようとする東警部補。
彼は、「ジウ」や「国境事変」の登場人物だが、サイコパスの殺し屋の標的になる。
殺し屋の黒幕は、「ジウ」の登場人物に繋がっており、歌舞伎町セブンのメンバーにも接触を図る。
さらに「ハング」の登場人物も登場する。
歌舞伎町セブン、サイコパスの殺人鬼、東警部補、「ジウ」の新宿浄化計画の黒幕の四つ巴の対立。
過去の作品の登場人物が入り乱れ、スリリングな作品となっている。
東警部補の正義感と、歌舞伎町セブンとの接触が主題となる。
単体としては、そこそこの面白さだが、過去の作品を読んでいれば面白さは増す。
ただサイコパスの殺人鬼の結末はしょぼくて、尻すぼみ。
次作へのつなぎとなる作品なのだろう。



歌舞伎町ダムド

歌舞伎町ダムド