怒り(上・下)

作者:吉田修一中央公論新社
東京の郊外で、若い夫婦が惨殺された。
犯人はすぐに判明したが、行方をくらました。


千葉の漁協の職員・洋平は、少し頭の足りない娘の愛子を持て余していた。
愛子はふらりと流れ着いた田代という男と恋仲になる。


同性愛者の優馬は、上野の発展場で、直人という男と同棲を始める。


沖縄の離島で生活する泉は、無人島で生活する田中に興味を持つ。


田代、直人、田中のいずれかが、東京郊外の惨殺犯。
それぞれの周りの人が気付き、疑惑と緊迫感が広がっていく。


優馬はエリートだがゲイだ。
千葉の洋平と愛子、沖縄の泉は社会的弱者な存在。
誰が犯人をかくまっているのか、スリリング。
面白かった。


怒り(上)

怒り(上)