信長の二十四時間

作者:富樫倫太郎|NHK出版
天下を目前にした織田信長
彼が虐殺した伊賀衆の生き残りが、信長の命を狙う。
連歌師として名高い里村紹巴が首領で、のちの石川五右衛門と思われる忍びが手下にいる。
紹巴は、京の貴族に取り入り、明智光秀の信頼を得ている。
さらに木下秀吉と軍師の黒田官兵衛に信長の動向を伝えている。
また、徳川家康の配下の服部半蔵の動きにも注目している。



信長が本能寺の変で死ぬことが前提で、誰が信長を殺したのかというテーマ。
秀吉がブラックで、家康がうまく立ち回り、光秀が貧乏くじ。
忍者の暗闘と、覚悟の定まらない貴族と、それぞれの心情が緊迫感にあふれている。
結末はすっきりしないが、信長の死後の扱いは面白い。


信長の二十四時間

信長の二十四時間