戯史三国志 我が糸は誰を操る

作者:吉川永青|講談社文庫
文庫本裏書
董卓に思い人を奪われた若き日の陳宮
己の無力に打ちひしがれていた時「俺の臣になれ」と言う男・曹操が現れ、彼の人生を変えた。
名将に重用されながら、呂布に寝返った謀将。
その愚行の裏には知られざる熱い友情と真心の物語があった。
まったく新しい三国志第1弾。


三国志演義の初期に活躍する陳宮を主人公とした作品。
挫折と曹操との出会いまでは面白かった。
呂伯奢一族の皆殺しのシーンはなく、曹操の参謀として、董卓追討軍に参加する。
劉備をヤクザの親分と評価し、追討軍解散後は、董卓暗殺の立役者となる。
ところが、曹操の父親が、徐州で殺された事件で陳宮曹操と袂を別つ。


その後は演義と同様、呂布の参謀として曹操と対決する。
今までにない呂布の描き方を含め、前半は面白かったのだが、後半はパワーダウン。
3部作の1作目だが、残りは読まなくていいだろう。


戯史三國志 我が糸は誰を操る (講談社文庫)

戯史三國志 我が糸は誰を操る (講談社文庫)