覚悟

作者:小杉健治|集英社文庫
文庫本裏書
派遣社員の川原光揮33歳が、上司の田丸祐介と同僚の西名はるか殺害容疑で逮捕された。
川原は犯行を否認するが、アリバイがない。
無実を信じる鶴見弁護士は、川原の故郷・小倉で調査を開始。
すると、彼は5年前にある事件を・・・・。
恋愛がらみの犯行と思われた殺人が、意想外の過去を焙り出す!
死刑判決を前に、苦悩する被告と弁護士。
真実と正義のために闘う迫真の法廷ミステリー。


作中に松本清張が出てきて、オマージュかというとそうでもない。
川原の人物造形にあまり共感できないが、そこそこ面白い作品だった。
無法松の一生に自身を投影した川原の祖父の生き様は、ちょっと感動的だ。
清張は「ゼロの焦点」と「砂の器」くらいしか読んでいないが、機会があれば他の作品も読んでみよう。


覚悟 (集英社文庫)

覚悟 (集英社文庫)