ルーズベルトゲーム

作者:池井戸潤講談社文庫
文庫本裏書
大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。
リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。
かつての名門チームも、今やエースが不在で崩壊寸前。
廃部すればコストは浮くが。
社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む奇跡の大逆転とは。



今、テレビでドラマで放映しているが、これもやはり面白い。
企業買収に対する反撃と、野球部に現れた派遣社員の救世主。
両方のライバルも一筋縄でいかず、青島の弱みをついてくる。
それでも、いつしか全社一体となって、立ち向かっていく。
ドラマの細川社長を演じている唐沢寿明はちょっと違うような気がする。
笹井専務の江口洋介は原作とはかけ離れている。
野球部の面々は、あまり有名どころでないので、違和感はない。
まあ、ドラマもそこそこ面白いのは、原作がしっかりしているからだ。
この流れだと、「鉄の骨」も「下町ロケット」も「ようこそわが家へ」もドラマか映画になるのだろうな。
ちょっとパターン化されているが、今、一番安定してハズレのない作品を書く作家だと思う。