彼女の血が溶けてゆく

作者:浦賀和宏幻冬舎文庫
ライターの銀次郎は、別れた妻が引き起こした医療事故の取材をすることになった。
死亡した患者の女性は、血の溶ける病を発症し、死亡した。
医師である元妻は訴えられるが、銀次郎が取材を進めると、様々な真実が明らかになる。
死亡した女性の家族にアルツハイマーの患者がいるが、女性とその家族とは断絶している。
銀次郎は関係者に会い、故人の話を聞くが、怪しさは増すばかり。
関係者もどこか壊れている。

死亡した女性の謎を追うミステリだが、結末にはどんでん返しが用意されている。
この作者は他の作品でも独特の世界観を展開しているが、読み終わるとあまり印象に残らない。
不思議な作家だ。