キネマの神様

作者:原田マハ|文春文庫
39歳独身の歩は、シネコンを作るプロジェクトを放り出し、会社を辞めた。
社内の誹謗中傷に耐えられなくなり、次の仕事の当てもなく、無職に。
映画好きの父は心臓の手術で入院している。
映画・ギャンブルに目がなく、借金を作り、好き勝手に生きてきた父。
父が綴った映画の感想ノートを手にし、自分も映画の感想を書いてみる。
退院した父は、歩の文章を老舗の映画雑誌に送り、歩の再就職先が決まる。
歩は父に映画に関するブログを書くことを勧める。
父のブログはあっという間に人気となり、海外でも翻訳され、公開される。
そこに噛みついてきたアメリカのブロガーと、巧妙なやり取りが展開。
ブログは海外でも人気となる。


ダメな親子の奮闘を描いた作品で、希望の持てる展開がいい。
泣かせる内容だが、ラストはすっきりしている。良い作品だ。


キネマの神様 (文春文庫)

キネマの神様 (文春文庫)