原発ホワイトアウト

作者:若杉冽|講談社
現役キャリア官僚の告発ノベルというオビで、10万部を超えているとのこと。
内部告発かと思い、読んでみた。
電力事業でプールした巨額な金を使い、政治をコントロールする電力会社。
それとツーカー経産省官僚。このあたりが内部告発なのかな?
胸糞悪くなるくらいの電力会社と官僚と族議員の癒着には腹が立った。
独占事業による巨額の利益をプールし、政官財にばら撒き、反対者を潰していく構造。
結末は皮肉だが、族議員、官僚、電力会社に対して嫌悪感を植え付けることには成功している。
小泉純一郎だけ、実名なのは恣意的な感じもするが、読めば、原発反対と考えざるをえない。
ただ、シミュレーション小説としては、恐ろしくクオリティが低い。
登場人物には誰一人共感を覚えなかった。


原発ホワイトアウト

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