ようこそ、わが家へ

作者:池井戸潤小学館文庫
銀行から取引先に出向した倉田は、電車に割り込んだ男を注意する。
すると、その男は、帰宅する倉田の後をつけ、自宅に嫌がらせが始まる。
花壇が荒らされ、瀕死の猫が投げ込まれる。
妻と大学生の息子、高校生の娘は、自宅を守るため様々な手段を講じる。
倉田は出向先の会社で、総務部長として働いている。
営業部長と折り合いが悪く、気の弱い倉田は、不正を知りながら、指摘ができない。
部下から突き上げられ、ふがいない自らをを嘆く倉田。
家族を守るため、ストーカーに立ち向かい、悪徳部長と対決する。


家族を襲う悪意、会社の不正に立ち向かうにはあまりにも貧弱な倉田。
ところが、この弱さの変化が、スカッとする結末に向かう。
ドラマの「半沢直樹」もヒットしているし、自作が待ち遠しい作家だ。
これは文庫本書下ろしみたいだが、単行本でも十分のできなので、ちょっともったいないな。
まあ、単行本なら買わなかったけど。