十三回忌

作者:小島正樹|講談社文庫
昭和48年、静岡の資産家の妻が、自殺と思われる死を遂げる。
1年後の法要の日、妾の長女が、木に串刺しになった死体で見つかる。
3回忌には、妾の次女が、木に括り付けられ、斧で首をかっ飛ばされる。
7回忌には、三女が唇を切り取られ殺害される。


いずれも不可能と思われる状況での殺人で、犯人の手掛かりはなかった。


そして13回忌には妾が殺害され、探偵の海老原が登場する。
2つ目の事件で、行方不明となった次女の首をすぐに発見する。
海老原の活躍で、謎が一つ一つ解けていく。



作者は島田荘司とWEBサイトで知り合い、コラボレートで作品を上梓。
本作は個人での作品となる。
謎解きの探偵ものとしては、悪くないのだけど、古臭い。
かつて京極夏彦がデビューしたときに、戦後という舞台設定をうまく利用した。
探偵が登場するミステリは、設定が大事なのだが、この作者は失敗している。


十三回忌 (双葉文庫)

十三回忌 (双葉文庫)