白日夢 素行調査官

作者:笹本稜平|光文社文庫
素行調査官のシリーズ2作目
冒頭、麻薬組織への潜入捜査官の緊迫した様子が描かれる。
彼は卓越した捜査官だったが、上司に嵌められ、退職を余儀なくされる。
さらに、彼はヤクザにも追われ、逃げ場を失い、自殺する。


警務部人事一課観察係は、警官の不正を暴く部署。
キャリア官僚の入江は、同級生で元探偵の本郷を無理やりに転職させる。
もう一人のメンバーは、うだつは上がらないが、警官の噂には詳しい北本。
3人は、山形で自殺した元警官の死体を引き取り、調査を始める。


すると、麻薬取引捜査で実績を上げた捜査官が過去にわたって不審な死を遂げていることに気付く。
彼らの上司は、偶然にも同じ人物で、ノンキャリながらも、異例の出世を遂げていた。


ターゲットを調査する3人だが、麻薬調査の闇に直面する。
無念の自殺を遂げた元潜入捜査官の過去を追うと、丸暴の刑事との接点があった。
潜入捜査官と丸暴の刑事との接触シーンは熱く、感動的だ。


入江たち3人は、警察にはびこる悪を暴くが、ストーリーの面白さもあり、痛快。



白日夢: 素行調査官 (光文社文庫)

白日夢: 素行調査官 (光文社文庫)