虚けの舞

作者：伊東潤｜講談社文庫
天下人となった豊臣秀吉は、朝鮮出兵に備え、肥前名護屋に城を築いた。
そこに呼ばれた織田信雄と北条氏規。
織田信雄は信長の息子で、小田原の陣で秀吉の勘気を受け、放浪の身となっていた。
北条氏規も北条家滅亡の後、何とか生かされていた。
お伽衆となる信雄は、秀吉とその取り巻きから更なる屈辱を与えられる。
氏規は家名の存続だけを考え、目立たぬようにふるまう。
没落から、生き延びようとする二人を描いた作品。

信雄は無能だったと思うが、氏規が智将だったとは知らなかった。
信長の野望では、そんなに能力はなかったと思うが。
悲哀を感じるが、共感は覚えない。

虚けの舞 (講談社文庫)