迷わず働け

作者:山本甲士|小学館文庫
ヤクザから借金の取り立てに追われた哲司は、同級生の伊部に偶然出会う。
ノイローゼ気味の伊部は、新しい会社に就職するのが嫌で仕方がなかった。
伊部と容姿が似ている哲司は、身代わりで就職することにした。
その会社は派閥争いがあり、リストラも進み、居心地の悪い職場だった。
だが、哲司はポジティブな思考を発揮し、次第に会社に馴染んでいく。
伊部も徐々に体調を取り戻し、哲司をバックアップする。
二人が学生時代によく聞いたミュージシャンの歌詞が、啓示となり、乗り切っていく。
ごく普通の市井の人物が、機転を利かして活躍する話で、良い作品だと思う。
劇的ではないが、こんな話はもっと読みたい。


迷わず働け (小学館文庫)

迷わず働け (小学館文庫)