ダッシュ

作者:五十嵐貴久双葉文庫
埼玉県立春日部高校2年生のイノケンは陸上部の短距離ランナー。
才色兼備の3年生の桃子先輩を崇める仲間3人と、親衛隊を結成していた。
メタボンという鉄オタのデブ、陸上部を退部したイケメンのリョウイチ、魚屋の息子のわび助。
イノケンをリーダーに、抜け駆けはしないと誓ったが、桃子先輩の様子がおかしい。
桃子先輩は骨肉腫に冒されており、足を切断することになった。
手術の日までに、海外にいる桃子先輩のかつての恋人を呼び戻そうとする。
だが、サーファーとして居場所を転々としているので、なかなか見つからない。
海外に国際電話をかけまくり、元恋人の杉田に話が出来たのは手術の2日前。
国際線を乗り継いだが、杉田は桃子先輩の手術には間に合わなかった。
片足のひざから下を切断した桃子先輩は、杉田の面会を拒絶する。
桃子先輩のリハビリを手伝いながら、イノケン達は依怙地になった桃子先輩に再び杉田と会わせようとする。


どこにでもいる高校生が、知恵を絞って不可能と思われることを可能にしていくストーリー。
小気味良い話で、読んで損はしないが、傑作とまではいかない。


ダッシュ! (双葉文庫)

ダッシュ! (双葉文庫)