妻の女友達

作者:小池真理子集英社文庫
男性を破滅させる女性の恐ろしさを描いた短編集。
「菩薩のような女」は暴君であった父と確執のあった娘と後妻の話。
「転落」は不倫相手の女性の不慮の死に戸惑う大学教授がさらに殺人を重ねる。
「男喰いの女」はペットの死で、自分を見失う女性の話だが、全然印象に残らなかった。
「妻の女友達」は専業主婦の妻に、コラムニストの友人が押し掛けてくることで夫婦関係にひびが入る。
「間違った死に場所」は政界を目指すキャスターの愛人が、キャスターを殺害し、家族ともめる話。
「セ・フィニ」は若手男性俳優と映画監督とその妻でかつての看板女優の三角関係を描いている。
殺人事件が絡み、隠そうと登場人物の焦りは面白く、発覚後に一ひねりあるので面白かった。


妻の女友達 (集英社文庫)

妻の女友達 (集英社文庫)