純恋

作者:新堂冬樹|徳間文庫
母親の再婚相手の借金のため、風俗嬢に身を落としたマリ。
売れっ子作家の栗崎は、最愛の妻を失ってから、薬物中毒に陥っていた。
新宿で暴行を受けている栗崎を、マリが自宅に連れて帰り、二人の同居生活が始まる。
リタリンの力を借りると、無敵感に覆われる栗崎は、マリの雇い主のヤクザを半殺しにしてしまう。
マリは、栗崎とともに、金沢に逃れる。
人間として扱ってくれる栗崎を、マリは何としても支えようとする。


新刊が出れば、何が何でも買ってしまう作家がいる。
百田尚樹福澤徹三朱川湊人奥田英朗山田宗樹誉田哲也明野照葉、柴田よしき。
以前なら、新堂冬樹や、戸梶圭太もそのリストに入っていた。
でも、作品のクオリティが著しく落ちてきたので、たまにしか読まなくなった。
戸梶圭太はぶっ飛び方が、ワンパターンに思えたからで、悪くないと思う。
たまに読むと、面白い。
ただ、新堂冬樹の場合、明らかに手抜きのまま、出版している。
この作品は、その中でもひどい部類に入る。普通の作家がこの結末だと、未完だと思うだろう。
この人には恋愛ものは向いていないと思う。色々と忙しいみたいだが、ちょっと腰を据えてほしいもんだ。
読む価値なし。


純恋 (徳間文庫)

純恋 (徳間文庫)