さいごの色町飛田

作者:井上理津子|筑摩書房
女性ルポライターが、大阪のちょんの間である飛田を入念に取材した力作。
飛田という不思議な空間に目をつけ、様々な人物に話しかけるが、最初は相手にしてもらえない。
だが、徐々に飛田で働く人に食い込み、話を聞くことが出来るようになる。
飛田の歴史も細かく描いているが、これは無駄で、不要だった。
周辺の居酒屋で働く人、元茶屋の経営者などの話もそこそこ面白い。
飛田のケツ持ちをしていると思われるヤクザの事務所を訪ねるのも勇気がある。
ただ、実際に客を取っている女性の話が少なかったことが残念。
これは女性だから仕方がないし、よくここまで切り込んだと思わせる内容だった。


さいごの色街 飛田

さいごの色街 飛田