孤虫症

作者:真梨幸子講談社文庫
郊外にできた34階建てのマンションに住む専業主婦の麻美。
夫は大手メーカーに勤めており、小学生の娘は私立中学を目指し、塾に通っている。
麻美はマンションの最上階に住めないことに不満を持ち、近くにアパートを借りている。
そこで、出会い系のサイトで知り合った男性三人と日替わりでセックスをしている。
その中の一人の男性が、体中に瘤ができ、死亡してしまう。
麻美も原因不明の体調不良と、部屋の中から聞こえるおかしな音に悩まされるようになる。
ここまでが第一部で、第二部は、麻美の妹の奈未が語り手となる。
娘が塾の合宿中に事故で死亡し、麻美は右手を切り落として、失踪する。
奈未は麻美の行方を探すが、自身の夫が発作的に自殺してしまう。
麻美と関係した男性が不可思議な死を遂げ、34階建てのマンションの住民も何か知っている。
奈未は麻美の夫と肉体関係を結ぶが、奈未自身もおかしくなっていく。



メフィスト賞受賞作品で、非常に悪意に満ちたストーリーだが、面白い。


孤虫症 (講談社文庫)

孤虫症 (講談社文庫)