第四の闇

作者:香納諒一光文社文庫
編集者の新田の妻はデザイナーだったが、交通事故で顔と腕に重い火傷を負った。
その後、妻はインターネットの自殺サークルの書き込みで自殺した。
新田は妻の悲しい事故を思い、自暴自棄となり、アルコール依存症になる。
冒頭、同じく自殺した遺族の弟から、激しい暴力を受ける。
遺族の弟はジローといい、新田が知り合いのライターに自殺サークルのことを話したことが気に入らなかった。
新田の知り合いの編集者はその後、バラバラ死体で発見され、自殺サークル関係者が次々に殺害される。
新田はジローと、彼の渋谷の仲間と事件の謎を追うことになる。
新田の妻の事故の相手は、警察幹部の息子で、その息子も妻の自殺の後、謎の死を遂げていた。
新田とジローの前に、警察幹部の妨害が発生するが、自殺サークルの核心に迫っていく。


この作家は人との関係を描くのが上手い。ストーリーも面白い。
もっと評価されていい作家だ。
だが、アル中の末路だとしても、この作品は結末が少しさびしすぎる。



第四の闇 (光文社文庫)

第四の闇 (光文社文庫)