少年計数機

作者:石田衣良|文春文庫
池袋ウェストゲートパークの2作目。このシリーズは連作集で、1冊に4話収録されている。
池袋西口果物屋のマコトが主人公で、街のトラブルを解決する探偵役。
「妖精の庭」はインターネットの覗き部屋の売れっ子につきまとうストーカーの話。
「少年計数機」は全ての事象を数え続ける10歳の少年が誘拐される話。
「銀十字」は養老院のマドンナが強盗に会い、復讐を考える同居の老人2人にマコトが手を貸す話。
「水の中の目」は女子校生を監禁して死亡させたグループが少年院を出所し、再び犯罪に手を染める話。
女子校生コンクリ殺人を彷彿させる題材の割には軽いのが残念。
発表当時40歳を過ぎていた作者が、20歳前後の主人公の語り口で描いていくのも何となく恥ずかしさを感じる。
でも、暇つぶしには面白い小説だ。シリーズ最後まで読んでみようと思う。