殺人鬼を飼う女

作者:大石圭角川ホラー文庫
京子は東京の郊外でワインをメインにしたフランス料理の店を共同経営している。
30歳になる京子は非常に美しく、近づいてくる男性も多かった。
そんな京子は幼いころに義父より性的虐待を受けており、彼女の中には様々な人格が潜んでいた。
京子を性的にいたぶるレズビアンのナオミ、淫乱なユカリ、子供のままのハルちゃん。
そんな京子の前に田島という小説家の男性が現れ、京子は惹かれていく。
だが、京子の中に潜む人格は、京子自身把握できていなかった。
過去に義父を殺害し、フランスで恋人を殺害したのも京子の別の人格だった。
借金をせがむ母親を殺したのも、京子が知らない人格ではないかと考える。
田島の求愛を受け、京子は多重人格であることを打ち明ける。


この作家の登場人物は定型化している。
主人公は美男か美女で、金持ちだが、おかしな性癖を持つか人格がゆがんでいる。
もうこのパターンはうんざりなのだが、なぜか読んでしまう。
角川ホラー文庫では最初の作品の「アンダー・ユア・ベッド」を上回るモノはない。
ここ最近の作品は面白くないし、誰かにおススメもできない。
それでも手に取るのは、何となく波長が合うからだろうな。

殺人鬼を飼う女 (角川ホラー文庫)

殺人鬼を飼う女 (角川ホラー文庫)