妖の華

作者:誉田哲也|文春文庫
ヒモのヨシキはヤクザに半殺しにされているところを、美しい女性に助けられる。
そのころ、池袋では鋭い牙で喉を切り裂かれた死体が見つかった。
その死体は恐怖の表情が張り付いており、血の流れた痕がなかった。
警察は捜査を開始するが、死因が特定できないでいた。
ヨシキは命を救ってくれた女性、紅鈴を風俗店で探し当てる。
紅鈴と同棲をはじめるヨシキだが、すぐに彼女の特殊な能力に気付く。
紅鈴は「闇神」と呼ばれる吸血鬼だった。
3年前に仲間とともにヤクザの組長を殺害したが、殺し損ねた連中が吸血鬼になっていた。
ゾンビ化したヤクザは配下を吸血鬼にし、紅鈴を執拗に探していた。
警察は、ゾンビ化したヤクザをターゲットにするが、返り討ちに会う。


ミステリーかと思って読み始めると、吸血鬼の話が出てきて、あれっと思う。
でも、早めに伝奇のテイストが出てきたので、すんなりと読めた。
この作者のデビュー作だが、面白かった。

妖の華 (文春文庫)

妖の華 (文春文庫)