警官の紋章

作者:佐々木譲|ハルキ文庫
洞爺湖サミットを目前に、北海道警察は警備の配備に追われていた。
北海道警察の内部の腐敗が明らかになってから、職員の配置転換は頻繁になっていた。
そんな中で1人の警察官が、銃を持ったまま失踪する。
彼の父は北海道警の警部で、腐敗を明らかにする裁判前に自殺していた。
一方、覚醒剤密輸の捜査で北朝鮮籍の乗組員を逮捕し、密輸組織を壊滅させたか事件があった。
だが、この事件を偽装ではないかと疑いを持つ刑事が再捜査を始める。
サミットが近付くにつれ、インターネットに犯罪を予告する書き込みなどがあり、道警は緊張を強いられる。
失踪した警官の行方は分からず、サミットに向けた警察組織の結団式の日が迫る。


この作品は作者の北海道警察シリーズの第3弾で、組織の上層部の犯罪が暴かれる。
結末には昔のテレビドラマの「ハングマン」のようなテイストもある。
シリーズを読んでいなくても、十分面白く読める。
ただ、話は面白いのだけど、読み終わってからスッキリしないのは、刑事の人物描写がイマイチなのかな?
津久井にしても、佐伯にしても、あまり魅力を感じなかった。

警官の紋章 (ハルキ文庫)

警官の紋章 (ハルキ文庫)