夏を拾いに

作者:森浩美双葉文庫
広告代理店に勤める主人公は、大阪への転勤を命じられる。
単身赴任も仕方がないかと思い、帰宅するが、息子がいじめられているのを目撃する。
家族とのコミュニケーションが上手くいっていなかったなと気付く主人公。
転勤をするかどうか悩みつつ、息子に同じ年のころの自分の体験談を語りはじめる。
昭和40年代の北関東で、主人公のブンは育った。同級生の雄ちゃんとつーやんと3人でつるんでいた。
小学生ならではの思慮の浅さで、様々な失敗や挫折が披露される。
ブンは夏休みの自由研究のテーマを戦争中に落とされた不発弾を探すことにした。
雄ちゃんとつーやんと、ひょんなことから仲間に加わった優等生の高井の4人で冒険を開始する。


作者が自分の「スタンド・バイ・ミー」を書いたらしい。
本のオビには「今年の全国有名私立中学の入学試験で最も多く選ばれた小説のひとつ」
ノスタルジックにあふれた表現は確かに良い。わかりやすい表現で読みやすい。
内容も面白い。大半の人には安心してよめる小説なのだろうな。
でも毒もスパイスも感じず、予定調和だと感じた自分はひねくれているのか?

夏を拾いに (双葉文庫)

夏を拾いに (双葉文庫)