憚りながら

作者:後藤忠政|宝島社
山口組の東京の戦闘部隊だった組長が過去を告白したドキュメンタリー。
話題になっているので、読んでみたが、少し期待外れだった。
創価学会との決裂をもう少しきちんと話してほしかったが、池田大作とは会ってないのだな。
野村秋介との交流や、バブルのころの怪しい人脈はそれなりに面白かった。
末期のがんになった長兄を看取るシーンは考えさせられた。
人間の尊厳を奪うくらいの苦痛に、延命治療の意味はあるのだろうか?
ヤクザにも人権があり、暴対法に関する疑問を投げかけているが、ヤクザ本人が言っちゃだめだろう。
でも、それ以外の発言は真っ当で、政治家への批判はその通りだと思った。
テレビに出ている自民党の政治家や小泉、安倍への批判は真っ当だ。
最後の章で、島田紳介を小チンピラと強烈にこきおろしている、
ヤクザが綺麗事を並べても共感できないと思っていたが、紳介のくだりには激しく共感。
ただ、せっかく本を出したのに、小物ばかりの暴露にとどまっているのは不満。
創価学会をつぶすくらいの爆弾発言はできなかったのかな?
芸能界に関する話も、ネットですでに噂になっていることばかりだったし。

憚(はばか)りながら

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