ミハスの落日

作者:貫井徳郎新潮文庫
スペイン、スウェーデンアメリカ、インドネシア、エジプトを舞台にした5つの短編集。
この作家の短編を読むのは初めてだったが、長編と同じく、ミステリだ。
大富豪が生涯独身を選ぶことになった過去の密室殺人事件。
ビデオ店員が客に横恋慕し、相手を殺しに行くと、すでに誰かに殺されており、容疑者になる話。
美貌の未亡人が夫を失うたびに多額の保険金を受け取るケースを調査する保険会社員。
売春婦ばかりを狙った連続殺人事件が発生する中、元夫を殺された売春婦が日本人の客と出会う話。
ツアーガイドが観光客の依頼に付き合ううちに、不可解な出来事に巻き込まれていく話。
いずれも、どんでん返しが最後に用意されていて、おもしろかった。
ただ、読み終えると、この作家はやはり長編の方がいいなと思った。

ミハスの落日 (新潮文庫)

ミハスの落日 (新潮文庫)