借金取りの王子 君たちに明日はない2

作者:垣根涼介新潮文庫
企業のリストラを代行する会社で働く村上真介の活躍を描いたシリーズ第2弾。
前作でリストラの対象となった8歳年上の陽子との付き合いは順調で、本作は彼女の視点も入っている。
今回の作品ではデパート、保険会社、消費者金融、老舗旅館が舞台となっている。
リストラ対象となった人物と背景を細やかに描き、よくできた小説だったと思う。
業界ごとの厳しさを取り上げているのは日経ビジネスの特集みたいで、非常に勉強になった。
今年、NHKでドラマ化されるようだが、これはシナリオも楽だろうな。
最終話では、真介がリストラを逆手にとって、人材派遣業に取り組むが、陽子との溝ができてしまう。
まだ、続きそうな感じだが、これはぜひ次も読みたい。

借金取りの王子: 君たちに明日はない2 (新潮文庫)

借金取りの王子: 君たちに明日はない2 (新潮文庫)