フレンズ シックスティーン

作者:高嶋哲夫|ハルキ文庫
神戸のポートアイランドで起きたヤクザの抗争による発砲事件で、ユキは家族を失った。
ユキの同級生で16歳のアキ、徹、光一、冬樹は仇を討つため、独自に犯人を探しはじめる。
ユキたち5人は小学校時代からの親友だった。ユキは事件のショックで言葉を失った。
抗争している暴力団に接近し、アキたちはついに最初の殺人を犯してしまう。
その後、二人、三人と殺害するが、ユキが何者かに拉致され、暴行を受け、植物状態になる。
焦った4人はさらに復讐をすすめようとするなか、「おじさん」という世捨て人のような人物と出会う。
「おじさん」を仲間にしたアキたちは、行動範囲が広がり、ついに黒幕を探り当てる。
ストーリーは悪くないのだが、高校1年生がいとも簡単にやくざを殺害してしまうのには無理があった。
クライマックスは面白いのだが、最初の殺人でそう思った時点で、この作品はダメだった。
「M8」などパニック小説でなかなかの作品を出しているだけに、これは悪い意味で意外だった。

フレンズ―シックスティーン (ハルキ文庫)

フレンズ―シックスティーン (ハルキ文庫)