去って行く人

ソフトバンク王監督が退任し、小泉元首相が政界を去るというニュース。
それぞれの世界で人気があった人がいなくなるのは寂しいが、時代の流れなのだろう。
王監督が就任した直後のホークスは弱かった。
そのころ自分は日生球場の近くの法円坂で一人暮らしを始めていた。
ある晩、球場の近くで怒号が聞こえ、何事かと思い、近くまで行った。
ホークスのファンが騒然としていた。
翌日の新聞で、ホークスのバスがファンに生卵をぶつけられたことを知った。
それから徐々にホークスは強くなり、常勝軍団になった。
何年か経ち、難波で小泉さんが演説しているのを見た。
大阪で自民党が盛り上がっているのには驚きだった。
昨年、水道橋で王監督を見かけた。自分が信号待ちをしている横を歩いて行った。
ファンでもないから声をかけるのもはばかられたが、思ったより小さかった。
小泉元総理とは東京でもニアミスしたことはない。
で、今日、大学の同窓会誌が届いた。
何気に見ていると、よく知っている人の写真と訃報が目に入った。
ゼミの教授が亡くなっていた。それも半年前に。
卒業するときに、「縁だけは切らさんようにしような」と声をかけてもらった。
その後、ゼミの会合はことごとく欠席した。学長に就任したパーティも出なかった。
大学に残った同窓から、近況を先生に知らせるようにという連絡も無視した。
いずれ、そのうちにと思っているうちにもう二度と会えなくなってしまった。
こうやって不義理を重ねていると、周りにはごく僅かの友人しか残らない。
普段気楽に生活をしていても、今日はかなりのショックを受けた。