クローズド・ノート

作者:雫井脩介|角川文庫

  • あらすじ

女子大生の香恵は、マンドリンクラブに入り、文房具店でアルバイトをしている。
ある日、自宅のマンションのクローゼットから、前の住人の残したノートを発見する。
前の住人は小学校の教師をしており、喘息という持病を持ちながら、精一杯生活していた。
興味本位で読み始めた香恵だが、伊吹という女性教師のひたむきさに勇気づけられる。
そんなとき、文具店に訪れるイラストレータの石飛に関心をもった香恵は、アプローチを始める。
石飛は香恵に好意的だが、ふとしたときに女性の姿が垣間見える。
香恵は、伊吹に会って実際に言葉を交わしたいと思い、彼女の小学校を訪ねる。
そこで目にしたのは意外な結果だった。

  • 感想

サスペンスの印象が強い作家が描く恋愛小説。
伊吹の日記、香恵の記述と交互に話は進む。
最初は甘ったるい小説かと思ったが、やはり話を作るのは上手く、結末は盛り上がる。
ただ、主人公を含め、登場人物がいい人すぎて、この手の話はあまり好きではない。
自分には合わないが、恋愛小説が好きな人は面白いと思うのでは?

クローズド・ノート (角川文庫)

クローズド・ノート (角川文庫)