都心の静謐

今の組織に移ってから、土日は完全に休暇に充てることにした。
それまでは土曜日に休んだことはなく、日曜日も出勤が多かった。
で、平日を休暇にして、2日働いて休み、3日働いて休みというペースだった。
そんな生活を続けていると、体が慣れてしまい、連休は必要ないと思っていた。
平日に休むことのメリットは、世間の人が働いているので、どこに行っても空いていることだ。
また、休みが接近しているので、仕事の日は長時間労働など、無理が効く。
そんな感じの生活パターンをずーっと続けてきたが、今は土日休みの方が良いと思うようになった。
それは、土日の自宅周辺の静けさが気に入っているからだ。都心の静謐が好きなのだ。
普段は人があふれている道にも人の姿はなく、車もほとんど通らない。巨大なビルにも人気はない。
廃墟というか、映画のセットのような街に一人でいるというのは、贅沢な気分になる。
最近、近くに新しいマンションができた。ロケーションや陽当たりを考えると、なかなか良い。
賃料は幾らくらいするのか調べてみたが、最低でも17万円。ここに住むのは無理だ。
自宅のポストには、新築マンションのチラシが入るようになった。値段は恐ろしく高い。
自宅周辺に居住空間が増えてくるようだ。人が増える前に今の部屋は出よう。
次は永田町か平河町あたりで物件を探そうかな?それとも東京から脱出するか、さてどうする?
あと20か月ほどの猶予はあるけど。