日本人なら知っておきたい江戸の庶民の朝から晩まで

編:歴史の謎を探る会|河出書房新書
最近、浮世絵などをはじめ、江戸時代の文化に触れることが面白いと感じている。
あくまで表面的なもので、深く掘り下げようとは考えていない。そういう意味ではお手軽な本だ。
どんなモノを食べ、どんな服を着て、どんな生活を送っていたのか?
そういう基本的な知識が、絵と解説でよく理解できる。
日の出とともに目を覚まし、夜は日が暮れて2時間後くらいに眠るという生活パターン。
元禄時代まで食事は1日2回で、ご飯は朝に炊き、夕食は冷や飯を食べていた。
初鰹の値段は1本が約14万円。もりそば、かけそばは1杯250円程度。
酒は自家製だったが、専門に売る店ができ、次第に料理も出す居酒屋が登場する。
ファッションには女性も男性も敏感で、独創的な髪の結い方を競い、しばしば幕府から規制された。
一般の町民の住居は間口の狭い長屋が一般的で、これは税金が間口の広さに左右されるからだ。
風呂は混浴だが、住民は清潔で、下水道と上水道もきちんと分けられ、世界の中でも清潔な都市だった。
旅行に行くのも、それほど金がかからず、町民は失業しても周りの人がすぐに次の仕事の世話をした。
意外だったのは、飛脚を使った通信で、速達は現在の価格で24万円もかかったという。
このほか、時間やお金の単位も紹介されていて、よくわかった気分になった。
自分は面白かったし、中学生や高校生の歴史の副読本としてぴったりだと思う。

日本人なら知っておきたい江戸の庶民の朝から晩まで

日本人なら知っておきたい江戸の庶民の朝から晩まで