大相撲タブー事件史
別冊宝島 1059
大相撲は週刊誌などで、八百長問題が取り上げられるが、こういう本になるのは珍しい。
第1章は朝青龍を取り巻くタニマチや、ドルジ本人の問題と協会の対応のマズさが取り上げられている。
第2章は千代の富士が行っていたとされる八百長問題を、過去の取り組みを通じて描かれる。
第3章は花田家の複雑な家庭事情と、勝と光司の深刻な対立を取り上げている。
第4章は外国人力士が起こしたトラブルや、出自を隠した在日横綱を描いている。
第5章は高騰する親方株により、裁判を起こした立浪や、井筒親子の争いを報じている。
この本は朝青龍と貴乃花光司に対しては、肩を持つスタンスだ。
自分もどちらかといえばこの本に近い感想を持っている。
土俵の態度は見苦しいが、朝青龍の強さは全盛期の千代の富士を上回っていると思う。
彼を制御できない親方と協会に問題があると思う。だからと言って朝青龍のファンではない。
貴乃花も今は電波親方になってしまったが、貴花田のころは良い力士だったと思う。
自分は弟のリンチに対する因縁から、千代の富士に立ち向かう本気の北天佑を見てファンになった。
小錦を右腕一本の上手投げで転がしたり、本当に強い力士だった。癌で亡くなったのは寂しいな。
その後は琴錦のファンになった。重婚問題などだらしないところがあったが、彼も本当に強かった。
F1相撲と呼ばれ、パワーは北天佑程ではないが、今の朝青龍と同等のスピードがあったと思う。
相撲には八百長はあると思う。でもガチンコでしびれる相撲を見せてくれる力士は今は見当たらない。
大相撲の問題を俯瞰しつつ、過去を振り返ることのできる面白い本だった。
大相撲タブー事件史 (別冊宝島 1509 ノンフィクション)
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2008/02/07
- メディア: 単行本
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