佐賀北できすぎ

夏の甲子園大会で佐賀北高校が優勝した。満塁ホームランで逆転なんて漫画のようだ。
この高校の優勝を予想できた人はまずいないだろう。マスコミの評価も低かったし。
開幕戦に出場し、2回戦で延長再試合を勝ち抜き、波に乗った。
準々決勝の帝京戦は延長から見たが、球場の応援はほとんど佐賀北に傾いていた。
自分も佐賀北を応援した。(それより「帝京負けろ」と思って見ていたが。)
準決勝は比較的楽な相手だった。(長崎日大には悪いけど。)
で、決勝は大敗するか、劇的な勝利を飾るかどちらかだろうと思っていた。
結果は広陵関係者や広島県人以外が、「こうなったらいいな」と思う絵に描いたようなものになった。
加えて、同じ佐賀県佐賀商の優勝時と似ている点が多いのも、偶然を超えている。
開幕戦勝利。九州勢の躍進。決勝戦での満塁ホームラン。
特待生問題で揺れた高校野球だが、優勝したのは普通の公立高校だった。
でも、普通の公立高校って、数が多すぎて、イメージしづらいところがある。
進学校から半数以上の退学者まで出してしまう底辺校もある。田舎と都会でも雰囲気は違うだろう。
佐賀北は大半の人の中で、「自分の中にある普通の高校」というイメージで応援されたのではないか。
逆転満塁ホームランの前のおかしなフォアボールは、審判まで味方につけたようだ。
それにしても、今までの出場校にないくらい長いイニングを闘った佐賀北は、チームとして確実に強くなっていた。
去年のハンカチもそうだが、誰かがシナリオを書いているのではと思うほど、よくできた大会だった。