封印歌謡大全

作者:石橋春海三才ブックス
戦前の1920年から現在に至るまで、放送禁止となった158曲が紹介されている。
問題となった歌詞と、何故、放送できなくなったかをコンパクトにまとめている。
大半は放送禁止用語差別用語、あからさまな性表現が理由だ。
美空ひばり加山雄三も、渡哲也も放送禁止となった歌がある。
梅宮辰夫が歌を歌っていたことは知らなかったが、「シンボルロック」は確かに下品な歌詞だ。
忌野清志郎泉谷しげるは常連だろうが、アルフィーミスターチルドレンも引っかかっていたのは知らなかった。
歌詞の内容以外にも放送を自粛するパターンがある。
例えばSMAPがCMで歌った「エイトマン」も一旦廃盤になっている。理由は歌手が殺人を犯したから。
この本は単に曲の紹介だけではなく、殺人を犯した歌手の克美茂や、今話題の川内康範のインタビューも収録されている。
森進一が非常識で、耳毛の老人がまともな対応をしているのが、この本からは読み取れる。
全体的に自主規制で放送禁止になっているようだが、三上寛小林万里子は存在自体がまずいだろうな。
さらっと読める割には、一つ一つのエピソードが面白く、興味深い内容だった。

封印歌謡大全

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